エジプト:同胞団、国民の意志尊重を呼びかけ
2011年12月4日『アル=ハヤート』
【カイロ:アフマド・ラヒーム、アフマド・ムスタファー】
ムスリム同胞団は昨日[3日]、国民の意志の尊重と国民の選択の承認を呼びかけた。その翌日[4日]、情報筋が本紙に明かしたところによると、イスラーム主義勢力が議会選挙の第一段階を制したことは、「軍事組織内に不安と当惑」を招いた。また、明日[5日]、議会選挙の第一段階が行われた9つの県に割り当てられた56議席のうち、52議席について、議会選挙の第一段階の小選挙区議席の決選投票が開始される。これらの小選挙区議席については、4名の候補者を除いて、第一回の投票で結果を確定することができなかった。その当選した4名は、政治家のアムル・ハムザーウィー氏、ジャーナリストのムスタファー・バクリー氏、そして同胞団の政治的組織である「自由公正党」からの候補者アクラム・アッ=シャーイル氏とウマル・ラマダーン氏である。
同胞団は昨日[3日]、「国民の意志の尊重と国民の選択の承認」を求めた。また、声明の中で同胞団は「我々は、政治的活動とは、議席や利益をめぐる争いではなく、国民の奉仕について競うものであると捉えている」と強調した。また、「同胞団に対する国民の信頼への感謝と尊重」を表明した。また、「国を救うため、国民と祖国に忠実なすべての者たちと協力すると決意している」として、諸政治勢力を安心させた。そして、国民全体に「選挙の第二・第三段階を、第一段階よりも素晴らしい、優れたものとし、第一段階の選挙の汚点となったわずかな消極的側面を防ぐ」よう請願した。
決選投票の対決からうかがえることは、決選投票が第一段階でのイスラーム主義勢力の圧倒的優位をより堅固なものにするだろうということである。というのも、自由公正党とサラフィー主義のアン=ヌール党が互いに対立候補を立候補させていることから、決選投票で争われる議席のうち少なくとも22議席をイスラーム主義勢力の立候補者が獲得することが確定しているためだ。既に前者は、第一段階で政党名簿に割り当てられた議席(訳注:比例代表議席)の40%以上(112議席)を確実なものとし、後者はそのうち約20%を確実なものとしている。
(後略)
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( 翻訳者:増田里紗 )
( 記事ID:24750 )