ボアジチ大学学生、構内のスタバを占拠、「グローバル企業反対!」
2011年12月08日付 Milliyet 紙


ボアジチ大学の学生たちが、10月にオープンしたスターバックスを占拠した。そこで夜を明かし、パンとチーズを食べ、メネメンまで作った。スターバックスの中で授業する教授もいた。「私達がまともに食べ物にありつけないのに、大学にグローバル企業が入ってくることを認めない」と述べた。占拠に参加していない学生も、「この国では自由かそれとも少なくとも(自由があるとの)幻想があるのです、突き詰めれば」と(占拠を)支持している。

ボアジチ大学の学生たちは、10月に南キャンパスでオープンしたスターバックスを一昨日占拠した。学生たちは、「私達の大学で、グローバル企業が店舗を開くことには反対だ」と述べている。

我々がボアジチ大学の南キャンパスで学生たちが占拠したスターバックスの場所を尋ねた学生は、「階段を降りたら右にある」と回答にためらっていた。「そこで何が起こっているかご存知ですか?気をつけてください。」壁には、「抵抗も資本と同じぐらい世界的(に広がっている)」「拒否して抵抗しよう」と書かれている。大学の中はピクニック場のようで、周りにはオリーブ、チーズ、パン、きゅうり、みかん、牛乳など、たくさんの食べ物や飲み物が広げられている。

この少し先では、ある教授が授業をしている。そのすぐ反対側では、メネメンを作っている。「私と話をする人を探しています。学長室の者です」と話す赤いコートを着た女性は、「代表者はいない。我々全員と話してください」との回答を得ると、その場を立ち去ろうとした。

テレザ・バルナル副学長は、学生の話を聞きに来た。(スターバックスの)中へ案内されたが、「占拠」に協力していると勘違いされないように、中へは入らなかった。バルナル副学長は、代表者1人と話をすると決めているが、学生たちも頑固である。

全員に発言の自由があると主張する若者たちの前で、最後には副学長が折れ、「わかりました。あなたたち1人1人の話を聞きましょう」と述べた。すぐに腰掛けを持って来て、タバコに火をつける。コーヒーはないが、飲みたい人にはチャイは無料。調整役が選ばれる。学生たちは、挙手して発言する。ボアジチ大学の学生が共通して問題にしているのは、彼らが大学運営管理の意思決定メカニズムで発言権がないこと。キャンパスの生活スペースに、学生への相談なく介入されることを不快に感じている学生たちは、食堂で安くて質のいい食事ができなくなったことに不満を漏らしている。「我々がまともな食事にありつけない中で、大学内でグローバル企業は受け入れない。」

■「活動はいいが占拠してはいけない」

バルナル副学長によると、学生が活動するのは自由だが、占拠してはいけない。「なぜですか?占拠という言葉には悪いイメージがあるからですか?」との質問には、「そうです。」キャンパス内が過ごしやすい環境であること願う学生たちは、商業施設がどんどん増えることに不満を持っている。このような話をしているうちに、寮費や交通費の無料化、調査を受けた学生たちに話題が移る。

社会科学・国際関係学科4年のファルクは、学長室から忠告を受けたにもかかわらず、ここで夜を明かした学生の1人である。調書を取られ、事情聴取を始めると言われたそうだ。友人たちと、金曜にある大学院の社会学の授業をここで行うことを決め、教授たちも理解を示したそうだ。つまり、無期限の占領が続いているのだ。

歴史学科2年のシェイダは、キャンパスに「気取った」店がオープンすることに反対している。「私たちの大学で、グローバル企業の店舗がオープンすることに反対です。『お金持ち』用にも、『貧乏な人』用にも食事をする別々の場所がある。食堂で『一般的な』食事が2.25トルコリラのところ、上の階では、6トルコリラ。授業が終わると、それぞれ下や上に流れていく。スターバックスのような商業施設をオープンさせ、我々のキャンパスを(ニューヨークの)セントラルパークのような雰囲気に変えようとしているが、我々はそれを望んでいない。」

ドキュメンタリー映画の先生であるジャン・ジャンダン氏は、学生たちを応援するため、「占拠」されている場所に来て授業を行っている教授の1人である。「トルコでは占拠にあまり慣れていないが、大学のような場所で、学生の発言権も確保されなければならない。大学が、学長室のみで成り立っているわけではない。キャンパスの使われ方について、全員に発言権がなければならない。学生たちは、今日ここで、これを主張しているのだ。もし、学生たちがこのような場所を望んでいないのであれば、閉店すべきである。」

教授仲間の中には、意見の異なる人もいるが、ジャン氏は、大学でブランドの店を開いてはいけないと考えている。「世界中で行われている占拠においても、同様の要求がある。『これは私たちの人生であり、どのように生活していくかについて発言権がなければならない』と。誰も私のところへやって来て(この件を)聞かなかった。気づいたら、学期始めにオープンしていたのだ。大学は、ブランドのない場所にすべきである。」

学生たちが外で不満を打ち明けている時に、中でコーヒーを買いに来た青年に遭遇した。大学院博士課程の学生であるが、「占拠者」ではないと話すこの学生は、この状況を不快には感じていない。「暴力がなく、私がコーヒーを買うことを邪魔されなければ、誰でも好きなようにすればいいと思う。この国では自由かそれとも少なくとも(自由があるとの)幻想があるのです、突き詰めれば!」

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:24790 )