「エルドアン首相は癌ではない」、手術医師団の医師語る
2011年12月08日付 Hurriyet 紙
国民に秘密にされていたエルドアン首相の手術について、手術医の一人であるドクズ・エイリュル大学のフズン学長は、注目すべき情報を語った。「Egedesonsoz.com」インターネットサイトに掲載されているファーティフ・ヤパル氏の記事によれば、エルドアン首相が癌である可能性はないという。
11月26日土曜日にマルマラ大学医学部ペンディク教育研究病院で行われたレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の手術の詳細が明らかになりつつある。トルコが(手術の)2日後に知ることとなった、そして未だに世論に明確な情報が与えられていない手術において、手術に立ち会った医師の一人は、ドクズ・エイリュル大学学長であり、トルコで最も優秀な外科医の一人であるといわれるメフメト・フズン氏であったことが明らかになった。
エルドアン首相の招聘で3時間にわたって行われた手術に立ち会い、2日間をイスタンブルで過ごしたフズン学長は、手術内容とエルドアン首相の健康状態についてEgedesonsoz.comに説明した。
■手術後の結果:問題なし
エルドアン首相の消化系手術を執刀したドゥルスン・ブーラ教授とエムレ・バルク助教授らも、ドクズ・エイリュル大学学長メフメト・フズン氏によりエルドアン首相に推薦されたことが分かった。エルドアン首相に腹腔鏡手術を行った手術団のそばにいたフズン学長は、エルドアン首相の健康に関する憶測報道に結着をつけた。フズン学長は、「結腸と直腸の専門家として手術の場にいました。手術後、結果を見て検査をしました。色々な憶測があることは知っていますが、エルドアン首相は絶対に癌ではありません。摘出されたポリープは陽性でした」と述べた。
■エルドアン首相から電話があり、イスタンブルに行った
ポリープが人が生きていくうえで身体的な妨げとはならないと述べるフズン学長は、ポリープのある部位は癌を引き起こすことがあることから、しかし影響はみられると話した。エルドアン首相が行った通常検査と健康診断後に、腸ポリープが確認されたと話すフズン学長は、「エルドアン首相から私に電話があり、状況を説明されました。首相ご自身と電話にてあらかじめこの件について話しました。手術に関する情報を伝えました。開腹手術について、私はトルコで知られている者であること、しかしポリープの除去を開腹せずに行う人もいると説明しました。そしてエルドアン首相に、手術執刀医としてドゥルスン・ブーラ教授を推薦しました。ドゥルスン教授がこの手術を行えることを伝え、「私のとても親しい友人です」と伝えました。エルドアン首相も既に手術団の検討やリサーチを行った上で、私に電話をかけてきました。その後、手術となりました」と話した。
■ポリープは肥大していたが、無害
手術後にエルドアン首相がすぐに職務に復帰せず、療養期間を延ばすことになった後に、飛び交う「エルドアン首相は癌か?」との推測にも結着をつけたフズン学長は、エルドアン首相の診断書から、摘出された部位に行われた生検後に悪い結果は出なかったと述べた。エルドアン首相は絶対に癌ではないと述べるフズン学長は、「エルドアン首相の手術前に、我々はこのことを分かっていました。手術もこうした確信により行われました。(エルドアン首相の)大腸は約1.5メートルありました。エルドアン首相の大腸から20~25センチ分の部位を切除しました。腸ポリープは、結腸スコープ法でとることができなかったため、手術方法を相談しました。行われた手術で切除されたポリープは巨大でしたが、無害でした。これは一般的に言えば、陽性ポリープと言えるでしょう。ポリープは、常に腸に問題を引き起こす原因となる危険性がありました。そして、目の前には我々の首相がいるのです。「職務を終えて、それから手術しましょう」とは言えませんでした。我々がこのポリープを切除せずにいたら、今後3~5年間に、もしかすると深刻な事態になっていたかもしれません。検査を行ったところ、結果は問題ありませんでした。大腸の長さが短くなったことで、生活上問題が生じることはありません。大腸なしに生きている人さえいます。(切除の)必要が生じれば、全部切除されるのです」と語った。
■非常に緊張した手術
自身も立ち会って行われた手術は、丁度3時間かかったと説明するフズン教授は、「ある患者が私に相談をし、私の考えを問う受け入れるということは、私を信頼しているということになります。エルドアン首相も私に相談され、私の考えを問われました。これも私にとって名誉なことです。手術はとても親しい友人であるドゥルスン・ブーラ教授とエムレ・バルック助教授が行いました。私も手術室にいました。無論、普通の人の手術を行っているわけではありません。タイイプ・エルドアン首相、世界で3~5本の指に入る指導者の一人です。そのため手術では緊張しました。私も、友人を支援しました。彼らのそばにいて、手術が成功裏に行われるよう支えました。結果、成功し、我々全員嬉しく思っています」と述べた。
■職務にすぐ復帰
フズン教授は、「私もこの手術を開腹手術という形で行う者の一人です。エルドアン首相には開腹せずに手術が行われました。開腹せずに手術を行った理由は、早く落ち着いて回復可能となるため、職務にすぐ復帰出来るようにするためです。我々も、首相ご自身に最も遅くても、2週間で復帰可能となると伝えていました。もし開腹手術が行われていたならば、回復に1カ月かかるでしょうし、もっと遅くなっていたかもしれません。首相は、短期間のうちに、職務復帰できる状態になりました」と話した。
■ポリープはストレス、あるいは遺伝的なもの
フズン学長は、エルドアン首相の不調と手術の原因となったポリープの原因を確定するのは難しかったと付け加えたフズン学長は、「ポリープの原因は沢山ありまし。ストレス、遺伝性、遺伝子構造、勤務条件、摂取してきた食物は原因となりえます。ポリープは、一般的に原因が何であるか分かっていても、癌の原因となります。医学上のこのテーマで行われてきた研究は続けられています」と話した。
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( 翻訳者:石川志穂 )
( 記事ID:24813 )