シリア:トルコ製品に30%課税
■シリア:トルコ製品に30%課税
2011年12月28日『アル=ハヤート』
【ダマスカス:ヌールッディーン・アル=アアサル】
シリア人民議会は、トルコ製品すべてに30%の課税を行う法案を承認した。この法律は、新たに課された税額分を発展途上の村落への開発支援のために用いると定めている。シリアのムハンマド・アル=ジャリーラーティー財務相は、「当法律は、シリア製品をトルコ製品との競争から保護し、発展途上の村落への開発支援を目的としており、トルコ政府が国内で実施しているのと同様のものだ」と明らかにした。シリアは2004年にトルコと締結した自由貿易協定を一時停止したが、トルコも同じくシリアとの自由貿易協定を凍結している。また両国の中央銀行の関係は断絶状態にある。
公式統計は、昨年シリアの対トルコ輸出額が、約280億シリアポンド(5億5千万米ドル相当)に達したと指摘している。この額は、シリアの輸出総額の5%である。一方、シリアはトルコ製品を810億シリアポンド(18億米ドル)輸入した。これは、シリアの輸入総額の約10%である。またシリアは、今年最初の9ヶ月間で、[昨年に比べ]3.7%増の13億米ドル以上をトルコから輸入した。同期間におけるシリアの輸出額は、昨年に比べ、19%減の4億560万米ドルに留まった。
一方、イラクは、在ダマスカスにあるイラク通商代表部において義務づけられた原産地証明の認証の廃止に同意した。これはアラブ共同市場の参加国であるアラブ諸国からイラクに入る商品を対象にしたものであり、参加国は、シリア、ヨルダン、イラク、エジプト、モーリタニア、イエメン、パレスチナである。また、シリア・イラク実業家評議会のアフマド・アッ=シハービー議長は、「イラク側は、シリア製品をより低コストでより迅速にイラクに輸入できるように、領事関係施設に対し原産地証明を認証する必要がないと通達した」と明らかにした。
イラクはシリアの最大貿易相手国の一つとされており、シリアの輸出総額の26%を占めている。公式統計によれば、シリアの対イラク輸出額は昨年約1490億シリアポンドに達したという。これは、シリアの対アラブ諸国輸出額の70%であり、石油輸出を除く輸出総額の48%である。シリアの主要輸出品は、卵、肉、野菜、果物、砂糖、衣料品、機器、機械である。
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( 翻訳者:井上剛 )
( 記事ID:24994 )