週市(パザル)で大声の呼び込み禁止に―1月1日施行
2011年12月29日付 Milliyet 紙


一般に「卸売り市場法」として知られている法律が、2012年1月1日に施行される。週市で、もう売り手たちは「トマトが来た、来た、来た!」、「お嬢さん!、新鮮なレモン!」、「これアマスィヤのりんご!」といった呼び込み販売ができなくなる。

呼び込み販売は過去のものとなる。この法律により、市場で通路に商品を陳列したり、周囲を不愉快にするかたちで販売をしたり、客に対して声をかけたり、また売り場を清潔に保たなかったりすると、50リラの罰金が科せられる。

しかし、客も売り手も、それらの規定の中で一番「呼び込み禁止」について議論している。ある売り手は「呼び込みがなかったら市場ではない、私たちは父親の代からこうしてきた、罰金をとるというなら、払うさ」と言っている。その一方、「こうなったら黙秘権を使う」とエスプリをきかせて答える人もいる。利用者の多くは、静かな環境で買い物をすることができるようになると述べ、新しい変化を前向きにとらえている。

2010年3月25日に、アブドゥッラー・ギュル大統領によって承認された「市場法」の施行が1年後に計画されていたが、のちに制定された他の法律により、その施行は2012年1月1日に延ばされた。法律の概略と売り手と客の問題に関する意見は、次のとおりである。

■重さをごまかすと200トルコリラの罰金

分銅や量りをごまかした人、また質の悪い商品を売った人、商品を不衛生な状態で売った人、乱暴な人、パッケージに書かれている量より少なく商品を詰めた人に関して、200リラの罰金が科せられる。

■通路が広くなる

通路に品物を陳列して売った人、周囲を不快にするかたちで販売を行った人、客に対して声をかけたり、または動作で呼びとめる人、廃棄物をきまった場所にまとめない人、売り場を清潔に保たなかった人へ50リラの罰金が科せられる。

■直接生産者へ売り場が与えられる

週市の売り場の合計のうち、少なくとも20%が特別売り場として直接生産者へ与えられる。卸売り市場では売られた商品の1%、卸売市場外では売られた商品の2%の税金が科せられる。

■行政警察官(ザーブタ)を民間警備会社が助ける

卸売り市場では、市場担当行政警察の補助として、民間警備会社に警備を依頼することできるようになる。

[訳者より:一部訳語について読者の方から間違いをご指摘いただきました。ありがとうございました。]

■卸売り市場へ、審判委員会

生産者と関係業者の間で、または関係業者ら自身の間で、法律の適用に関し引き起こされる衝突の解決にあたるため、県庁所在地に市場仲裁委員会が設置される。5万トルコリラ以下の問題案件においては仲裁委員会への申請が義務とされており、5万トルコリラ以上の衝突においては委員会の判断が、第一商業裁判所で証拠として提出される。

■卸売り市場で、肉、花販売へ

(法律の)商品記述の中に見られる「その他の商品」という文言の具体的内容が明らかになった。肉と肉製品、牛乳と乳製品、水、はちみつと切り花が販売される商品に含まれた。

■製品情報の記載義務化

製品情報を書かなかった人、製品の質と食べ物の安全性に関して情報の改ざんをした人には5000トルコリラ、競争を妨害するために自分たちの間で、又は生産者と、販売取り決めを行った関連業界連合メンバー、値段を引き上げた人、値下がりを防ぐために商品の在庫に関し事実に反する報告書を作成した人には、1万トルコリラの罰金が科せられる。

■売り手の意見

ユスフ・オズルさん「お客さんは声を聞いてやってくる」
――呼び込みがなかったら、週市ではない。お客さんは声を聞いてやってくる。そのあと見た目でいいと思えば買う。私が呼び込みをしないで、遠くのお客さんにどうやって私の商品の事に気付くんだい? 呼び込みをしなかったら、何が、私が売っていることを、値段を知らせるのか?

アキフ・チャヴシュさん「静かな週市、悪くない」
――呼び込みで商品は売れない。お客さんは値段を書いた紙を見てやってくる。最初に値段、そして質に興味を持つ。もちろんただ質でやってきて、値段を見ないお客さんもいる。実際静かな週市も悪くない、しかし、どのくらい(この法律に)従うか、それは、わからないよ。

エムレ・アルテュンユルデュズさん「罰金をとるというなら、払うさ」
――呼び込みをしなかったら、売り手でなくなる。私たちは、父親たちの時代からこのように教わったし、このように続けている。禁止されても続ける。罰金が何であれ払う。他に手はない。

イルファン・セルタカンさん「お客さんには喧騒が不快かもしれない」
――平穏な週市も悪くない。一部の人は、大声で呼び込みをして、お客さんは不快になっている。だいたいに、お客は値段表示をみてやってくる。どのみち、呼び込みは必要不可欠ではない。もちろん売れ残らないように、全部売ろうと呼び込みをしている。禁止になったら、商品の特徴を紙を書いて、お客さんへまた説明するよ。

スフィ・デミルさん「黙秘権を使う」
――呼び込みは、昔から続く習慣だ。そもそも、売り場では、そうでもしないと時間がもたない。禁止になったら、黙秘権を使う、説明を外国語ででもして、看板値段表をスタンドにおくさ。

■客は満足

スフィ・デミリスさん「静かな方がのぞましい」
――私にとっては、静かな市場の方がのぞましい。今はあまりにうるさく、騒乱状態だ。私のように買い物リストをつくって来ている人はすでに何をかうか決めている。呼び込みは製品の購入に影響を及ぼさない。

ヌルダン・デミルさん「買い物がもっと楽しくなる」
――一部の売り手たちは、大声で呼び込む。騒音公害は、不愉快な域に達している。この禁止が適用されたら、市場は静かになる。買い物がもっと楽しくできると思う。

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( 翻訳者:甲斐さゆみ )
( 記事ID:25001 )