ヴァン地震被災者支援の約束を反故にした人々のいいわけたるや・・・・
2012年01月07日付 Milliyet 紙
被災地ヴァンのため心を一つにした数千人もの人々のうち何人かは、ことがお金という段になると、連絡がつかなくなってしまった。最も興味深い言い訳は、300万ドルの寄付を約束したある「実業家」の発言で、「酔っていて覚えていない」というものだった。
9月24日のヴァンでの地震の報により、トルコ全体が大きな打撃を受けた。マグニチュード7.2の揺れで、650名以上の命が奪われ、何千人もの人の家が失われた。地震発生直後からトルコ全土から大型貨物トラック一杯の支援物資が次々とヴァンに運ばれ始めた。地震発生から2日後にはテレビ局がヴァン支援に乗り出し、2つの大きな支援番組を放映した。
何百万人という人がテレビ画面に釘付けだった。ある人は被災者のために数百万ドルの寄付をし、ある人はSMSメッセージを打ちながら自分の経済状況に見合った支援をした。「ヴァンのため心を一つに」というテレビ番組では6200万トルコリラが、「兄弟愛の時」という番組では6500万トルコリラの寄付が約束された。
■未だにテントで生活をしている
総額1億2700万トルコリラの支援のうち、7700万トルコリラは現物支援(住居、学校、診療所等)、5000万トルコリラは金銭的支援だと説明された。番組の次の日、テレビ関係者は支援を申し出た人たちに一人ずつ電話をかけて、お金を集め始めた。
タクヴィム紙によると、番組放映から5日後の段階で申し出られた支援のうちたった3分の1が集まったという。その後の3ヶ月の間もその状況は変わらなかった。今日までで支援金は3350万トルコリラが集められたのみだ。残りの1650万トルコリラはいまだ支払われていない。7700万トルコリラ相当の現物支援の行方も明らかにされていないのだ!
■「叔父が支援に反対した」
大手建設会社の社長の甥は、被災者に支援をすると約束したが、それを実現できずにいる。この甥は、生放送で120万ドルを寄付すると言った。しかし(テレビ)関係者がこの甥に電話をしたところ、「叔父が支援を許してくれない」と弁解したという。
■「300万ドルの寄付者は酔っていたようだ」
未払いの1650万トルコリラの支援金の中で、最も注目を集めたのがŞ. Ö氏だった。生放送に出演したŞ. Ö氏は、300万ドルの支援を申し出たが、結局一銭も寄付することはなかった。テレビ関係者がŞ. Ö氏に問い合わせたところ、「すみませんが、酔っ払っていて何を喋っていたのか覚えていません」と話したという。
■寄付をしなかった人の名は公表される
サバフ紙によると、トルコ赤新月社と首相府は、支援の約束をしながら未払いの人たちに1ヶ月の猶予を与えたという。この猶予期間内に約束が果たされなければ、関係組織はこの人たちの名前を世論に公表するつもりだ。首相府の災害協力センターは500億トルコリラの支援を目標にしており、支援の約束をした人たち1人1人に電話で問い合わせをしている。センターは、まず大きな支援を申し出た人の追跡を目標にしている。これのうちには、申し出のあった支援の中で最大級のひとつ、ある建設会社による500棟の住宅を建てるという約束も含まれ、これについても詳細に調査されている。
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( 翻訳者:松永拓人 )
( 記事ID:25105 )