イスタンブルのシルエットを破壊する高層ビル群に首相、取り壊し指示?
2012年01月12日付 Yeni Safak 紙
エルトゥールル・ギュナイ文化観光大臣は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相がイスタンブルの景観を壊す建築物を必要に応じ取り壊すよう指示を出したと発表した。
ギュナイ大臣は、最近イルケル・バシュブー元参謀総長が司法に裁かれることになったことにも触れ、これは未勾留のまま行われるべきだと述べた。
カナルAの「異論」という番組に出演したギュナイ大臣は、エルドアン首相がおこなったイスタンブルの景観を壊す建築物に関する重要な発表について言及した。 ギュナイ大臣は、エルドアン首相がこの種の建築物は必要に応じ取り壊すよう指示を出したと発表した。この件に関する首相の指示に初めて言及したギュナイ大臣は、「我々を不快にさせる景観の議論に関し、エルドアン首相は、諸々の自治体に新たな計画作成や不快にさせるような景観を是正するよう指示を出した。既存の建築物は改修される。もちろん、取り壊しも問題になる。(以前に市長を務めた)ソゼン氏の時期にパークホテルが数階取り壊されたのであれば、今の時代イスタンブルで取り壊されてはいけない建築物はない。今後、不快にさせるような建築物は完全になくなる」と述べた。
9月12日(1980年9月12日の軍事クーデター)により刑務所で服役経験のあるギュナイ大臣は、ケナン・エヴレン元大統領が裁判にかけられたことについて、「彼が90歳になってからではなく、70歳の頃であってほしかった。裁判官の前に姿を現してほしいと思う」と述べた。9月12日の問題は解決していないと述べるギュナイ大臣は、エヴレン元大統領が、ピノチェット元チリ大統領のように刑を避けるために、耄碌した振りをする可能性があると示唆した。 「ピノチェット元大統領は、裁判から逃げるために耄碌した振りをし、あちこちの病院を回った。今回(エヴレン元大統領は)どうするだろうか」と話すギュナイ大臣 は、エヴレン元大統領の等級や称号を、無効にするべきだと主張した。
■エヴレン元大統領は、立たせるべきだった
ギュナイ大臣は、エヴレン元大統領の自宅で供述を取る検察官を批判し、「私には『年寄り』扱いが理解できない。彼は年端のいかない子供たちを処刑にした。それについて証言を求められた際にも『悲しくはなかった。手は震えなかった』と話した。このような発言をする人は、裁判所に呼んで数分間立たせておくべきだ。『座ってもいいですか』と本人が聞いてから座らせるべきだ」と述べた。
■政治家たちが司令官たちを「クーデター」へ挑発した
ギュナイ大臣は、「クーデター」及び政府転覆計画で罪に問われている元参謀総長や軍司令官たちを何人かの政治家が焚き付けたと述べた。ギュナイ大臣は、「今日、一部の軍司令官がクーデター(計画)の疑惑にあるとするなら、一部の政治家が彼らを焚き付け、「なぜ実行しないのか?」と方向性を示し影響を与えた。彼らは、世論への期待を断念し、中間的処置に希望を繋いだ。トルコのクーデターの議論は、野党の視野の狭隘さにより起こった。野党がちゃんとした希望を与えていれば、このようなことにはならなかった。」
裁判所が、政府の指示によって動いているとの主張を否定したギュナイ大臣は、いくつかの判決が自分たちに害を及ぼしたと述べた。「司法は、時に我々を困難な状況に陥れる。口裏を合わせているとは思えない。1960年以降、厳格な司法国家が造られた。今もその痕跡が残っている。司法が力を持つと、「最高権力は我々にある」と主張したがる。現在も、その頃の跡が完全に消えてはいない。あなた方は、我々が全ての逮捕を喜んでいると思っているでしょうか?9月12日(以降築かれた体制の)人間がまだ数多く残っているのです。この人物たちは、(エルバカン内閣が転覆させられた1997年)2月28日過程に際してはブリーフィングへ赴き、立って拍手したのだ。(与党になって以降)我々は法を改正したが、思考は変えられなかった。20-30年間かけて堆積したものを変えることは、そう容易ではない。」
イルケル・バシュブー元参謀総長や司令官らが未勾留のまま裁判にかけられるべきだと主張するギュナイ大臣は、バシュブー元参謀総長を裁くべき場所については、(軍事法廷ではなく)一般の裁判所を挙げ、「第145条と第148条を一緒に読むと、クーデターに関する罪は、一般の裁判所で裁かれると記載されている。明白な憲法規定があるのだ」と述べた。
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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:25173 )