ドイツでトルコ系女性「因習」殺人の犠牲に―背景にはヤズィード派信仰?
2012年01月16日付 Milliyet 紙


在独トルコ系女性アルズ・オズメンさんは、彼女の家族が(彼女と)20歳のアレクサンダーKさんとの関係を断つためにかけた圧力に抗い、2011年8月に女性シェルターで生活を始め、同年11月、3人の仮面を被った人物に誘拐された。18歳のアルズさんの遺体は、行方不明となったリューベック近郊のゴルフ場で埋められていた。この事件は、ドイツで大反響を起こした。ドイツメディアは、ヤズィード派信仰では異教徒との結婚を行う女性・男性は除外されると強調した。

2011年11月1日、ドイツ人ボーイフレンドの家で誘拐されたアルズ・オズメンさん(18)の捜索には、警察官約200人が投入されたが成果が出ず、彼女の所在情報提供者に5,000ユーロの懸賞金が掛けられた。いたるところにアルズさんの捜索ポスターが貼られた。彼女の遺体は、誘拐された場所から270km離れたリューベック近郊グロセンシーのゴルフ場に埋められており、偶然発見された。DNA鑑定の結果、遺体がアルズ・オズメンさんのものであることが明らかとなった。別の場所で殺害された後、ゴルフ場へ運ばれ埋められたのである。

■「ヤズィード派信仰に反する」

ドイツの新聞・テレビは同事件を大々的に報じた。ニュースでは、トルコ南東部、グルジア、イラク、イランの一部地域で暮らすヤズィード派信仰では、「ヤズィード派でないものと結婚した女性・男性は除外される」と報じた。アルズ・オズメンさんの家族はヤズィード派であり、彼女の兄弟であるオスマン、ケマル、キレル、エルヴィス、姉のシリンが拘束された。アルズさんがドイツ人のアレクサンダーを愛したため、実の兄弟より恫喝、暴力を何度か受け、そのため女性シェルターに一時期避難していたと報じられた。

アルズさんが殺害された場所に集まった女性約80名は、彼女を偲び蝋燭を立て、オズメン家が20年以上前にトルコから渡りドイツ国籍を取得したこと、成人男子の子供が消防署など様々な場所で働いていた、と述べられた。発見された遺体が失踪したアルズ・オズメンさんのものであることが明らかになり、警察がオズメン家の住居を再度捜索したことが報じられた。

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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:25229 )