ウルデレ犠牲者への補償額決まる―1人15万リラ(約600万円)
2012年01月20日付 Zaman 紙


シュルナク県ウルデレで、テロリストと疑われ殺害された34人の村人の遺族に対し支払われる補償額が明らかになった。

入手した情報によると、閣議で補償額を10万リラ(400万円)とすることが決められた。しかし、これに追加する形で、 「テロおよびテロで生じた損失の補償に関わる法」の枠組みで、遺族に対し2万2500リラ(90万円)多く支払われることが予定されている。さらに現在止められているいくつかの追加支払と合わせると補償額が15リラ(600万円)になることが明らかとなっている。ビュレント・アルンチ副首相兼政府スポークスマンは、1月2日開かれた閣議の後行った会見において、補償金がすぐにも「法の枠組み内で」遺族らに支払われると述べた。

このため、過去の類似事件で裁判所が決定した補償額が参考にされることになると述べた。アルンチ副首相が言及した法の枠組みでは、以前、テロ攻撃により被害を被った者たちに対する裁判所が決定した補償額は1万(40万円)から1万5000リラ(60万円)の間だった。

アルンチ副首相兼政府スポークスマンは、「もし法における諸制限に従うなら、さらに欧州人裁判所(AIHM)、あるいはトルコの司法でこれ以上の補償要求もあり得る。つまり、法の制限下にはおかれることはないだろうが、過去の裁判所の決定を考慮し、この件における補償額を明らかにする予定だ」と述べ、補償金の支払いの遅れに、こうした要素(補償額がなかなか決まらないこと)が影響していると続けている。

ビュレント・アルンチ副首相兼政府スポークスマンは1月2日行われた閣議の後、支払いが「数日以内に」なされるだろうと明らかにし、以下のように述べた。「確かに親族や生存者らに対し、我々政府が行うべきことは多くある。このうちの一つがもともと法で規定されている慰謝料の支払いである。それ以外にも特別ないくつかの可能な手段を用いることで、亡くなった方々の親近者、遺族らに対し、彼らの涙を止めないまでも、少なくとも私たちが寄り添うための機会になりえる一歩も踏み出されるでしょう」


■「私は補償金など望んでいない。責任者を明確にしてもらいたい」

シュルナク県ウルデレで命を失った15歳のスィヴァン・エンジュ氏の父親である、セラハッディン・エンジュ氏は、いかなる情報に基づいて軍事行動が始められたのか、一刻も早く説明される必要があると述べた。悲しみに暮れているアンジュ氏は、「私は補償金など望んでいない。誰が行ったのかを知ることが必要で、それが明らかになるべきだ。これを、国家も、国民も明らかにせねばならない。誰が事件を起こしたとしても、私たちはそれが知りたいのだ」と述べた。
個人的に補償要求をするつもりはないと語るエンジュ氏は、息子の他にも33人が命を失ったことに言及し、他の遺族と足並みそろえて行動するつもりだと明らかにした。哀悼訪問の際、郡の郡長に暴力行為があったことを非難するエンジュ氏は、村人たちが攻撃したとは信じていないと述べた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:細谷和代 )
( 記事ID:25280 )