サウジアラビア通貨庁総裁「わが国は原油価格を安定に保つ」
2012年01月21日付 al-Hayat 紙


■サウジアラビア通貨庁総裁「我々は石油価格を安定に保つ」

2012年01月21日付『アル=ハヤート』

【アブダビ:シャフィーク・アル=アサディー】

サウジアラビア通貨庁のファハド・アル=ムバーラク総裁は昨日[20日]、「サウジアラビアは、石油価格を均衡させるために必要であれば、予備の石油生産能力を使用するだろう」と強調し、石油価格は安定し続けるとの見通しを示した。アル=ムバーラク総裁の発言は、金融安定理事会(FSB)の中東・アフリカ地域協議グループの会議の記者会見で発表された。なお、FSBは金融秩序の安定に努める国際機関である。

アル=ムバーラク総裁は「サウジアラビアは、需要圧力がかかった場合、需要と供給の均衡と価格の均衡のため、豊富な生産力を示すつもりである」と述べた。そして、「わが国の諸般の商業銀行の財務状況は非常に磐石で、欧州に対するリスクは非常に限定的である」と言明した。さらに、「サウジアラビアは自国の銀行の良好な秩序を保証するための業務を継続する予定だ」と語り、「わが国の銀行はバーゼル2の基準を適用し、流動性率も高く、バーゼル3に謳われている自己資本比率の基準を適用している」と言明した。さらに、「サウジアラビアの銀行システムは、その地位を得る前から長期にわたって非常に強固である」とも語った。

またアル=ムバーラク総裁は「欧州の国債危機を解決し、世界的金融システムを再安定化させる努力の中で、サウジアラビアが国際通貨基金(IMF)に一層の出資をして貢献する、という案について議論があるという情報は得ていない」を言明した。IMFの報道官は今週、「5000億ドルに及ぶ追加の融資財源を調達するため努めている」と語った。

欧州中央銀行のマリオ・ドラギ総裁は、湾岸協力会議(GCC)加盟国に対し、欧州の通貨・金融の緊張に関して問題はないと自信を示した。そして、「欧州連合(EU)加盟国の金融的安定化に全く懸念はなく、ユーロ圏の安定を実現させる活動に取り組んでいる」と言明した。そして、「我々は現実に直面し続ける。特定の政府が管轄していた件について、EUのレベルで進歩を実現した」と語り、「ユーロ圏を震撼させる国債危機が起きたが、今年ユーロの状況は改善するだろう」と言明した。

アラブ首長国連邦(UAE)中央銀行のスルターン・ナースィル・アッ=スウェイディー総裁は、「UAEの銀行が欧州の銀行にさらされた影響は僅かである」と明らかにし、欧州諸国の銀行のシステムが強固であると自信を示したが、「経済問題の治療にはまだ時間が必要になる」とも付け加えた。また、「UAE中央銀行と中国人民銀行(中国の中央銀行)が今週調印した通貨スワップ協定は、両国の商取引と投資を促進することを目標としている」と明らかにした。

(後略)

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( 翻訳者:桑原奈緒子 )
( 記事ID:25284 )