トルコ国外の「トルコ文化財」、リスト化すすむ
2012年01月23日付 Hurriyet 紙

トルコ歴史協会(TTK)が、国外の全てのトルコ建築物と文化遺産のリスト化を進めている。リスト化された国外の建築物の多くは、トルコ協力開発機構(TİKA)による修繕が行われている。

歴史上、広大な地域を支配したトルコ民族が治めた土地には、多くの文化遺産がある。これらの文化財の多くは様々な理由で破壊され、いくつかは運命に委ねられ放置された状態にある。

トルコ民族の高度な文化と繊細な嗜好を反映したこれらの文化財は、トルコ歴史協会によって進められている「国外における歴史的トルコ文化財のリスト化事業」のもと登録される。

この事業はこれまでヨーロッパからバルカン、そして中東から中央アジアに至るまでの扇状の広大な地域にある19の国に及んでおり、泉、モスク、ハマム、そしてマドラサといった3,991の歴史的トルコ文化財が指定登録された。

登録された文化財をみると、歴史的トルコ文化財は、マケドニア、ブルガリア、ギリシャ、アゼルバイジャン、ハンガリー、エジプト、ヨルダン、そしてシリアに多く存在している。

写真に収められ、アーカイブズ化された文化財は本にまとめられ、その構造と規模が掲載される予定である。事業は概ね完了しているが、完全に終わる頃には文化財の数は更に増えるだろうことが予測されている。

■トルコ建築物の復活

トルコ国外にあり、放置されているトルコ建築物は、近年、トルコ協力開発機構によって始められた改修復事業によって、再びかつての栄華を取り戻した。
この事業の最重要案件には、マケドニアの首都スコピエにあり、2006年から5年かけて行われた作業を経て本来の姿に修復された歴史的なムスタファ・パシャ・モスクと、バルカンの文化遺産の一つとされるプリズレン・スィナン・パシャ・モスクがある。


■トルコ協力開発機構が、バルカンのそばからだけでなく中東にまで至る広大な地域で修復を行っている文化財のうちのいくつか一部は以下の通り:
・オスマン朝時代のハネフィー・モスク、シャーフィー・モスク、税関の建物(スーダンのスアキン島)
・ホジャ・バハウッディン・ヴェレド・マドラサ(メヴラーナの家)(アフガニスタン)
・バニャ・ルカ・フェルハディエ・モスク、マグライ・クルシュンル・モスク (ボスニア・ヘルツェゴビナ)
・バル・オスマンバシチ・モスク、オスマン時代の墓地 (モンテネグロ)
・プリシュティナ・ファーティフ・モスク (コソヴォ)
・ベルグラート・シェイフ・ムスタファ廟(セルビア)
・アル・アクサの水飲み場、岩のドーム(パレスチナ)
・カーバ神殿周辺のドーム状のモスク(サウジアラビア)
・シャム・スュレイマニイェ(モスクに付随した施設群) (シリア)

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( 翻訳者:能勢美紀 )
( 記事ID:25307 )