「母語での教育」に関する政府計画はない―アルンチ副首相
2012年01月27日付 Radikal 紙

ビュレント・アルンチ副首相は、ディヤルバクルでの記者会見で、母語での教育に関する政府計画はないと話した。

ディヤルバクルを訪れたビュレント・アルンチ副首相は、ディヤルバクルアルバムが紹介される予定のジャヒト・ストゥク・タランジュ博物館でのプログラムに到着した際に、記者らから投げ掛けられた質問に答えた。

母語での教育に関する質問についてアルンチ副首相は次のように答えた:
「母語での教育に関する政府計画はない。私は国会での答弁やその後の会議で、この国にクルド人が存在するという現実、彼らがこの地に何百年も住み続けており、彼らの言葉を禁止することは間違っており、また不可能であると発言した。したがって、ひとつのアイデンティティが存在するならば、関係者全てがこのことを容易に表現できるようにすべきである。

このアイデンティティを公にする文化的な権利は、人権の枠組みで保障され、そのアイデンティティを持つ人によって行使されるべきである。私たちは、母語の発展と学習が、今日ラジオやテレビの放送によって大衆に広められることを望んでいる。母語での教育が議論の必要のあるテーマであることはあなた方もご存知でしょう。

母語での教育、母語での選択授業などの全てが議論の対象であるが、いくつかの不可能な理由のために、現在教育について話すことはできないと考えている。これについてはあなた方もよくご存知でしょう。つまり、私の国会での答弁を持ち出して母語の問題でそれに従うようにさせるのはおそらく正しいことではないのです。
実現が可能なことはそうなるでしょう、国の統一、統合、国民同士の友愛・包含という点から必要なことは、現行憲法に則り、新憲法において設ける一連の記述で保障するといっている。しかし、これに付け加えることがある。クルドの同朋たちを、クルドの民をありのまま全面的にアイデンティティを認めることはまた別の話である。

テロに反対するというのは全く別の話である。クルドの同朋をどれだけ好きだとしても、テロに対しては徹底的に戦う。この国で国民の生きる権利を脅かす全てのことに対して果敢に立ち向かうつもりです。この戦いは単に武器を使ったものには限りません。したがって経済、社会、政治、文化的権利の点からもテロを起こし、また助長している元凶と戦うつもりです。私の発言をこの枠内で理解してもらえればと思います。母語での教育の権利について憲法論議に加えられればそうしますが、そうでなくとも、これ以外のあらゆる問題についてもちろん最善を尽くすつもりです」。

■ 見つかった頭蓋骨についてコメントした:痛ましいこと

ディヤルバクルの内城で続けられている修復の過程で、23人の頭蓋骨と骨が見つかったことについての質問に、アルンチ副首相は次のように答えた:

「これは大変痛ましいことだ。ここに集団で埋葬された人々の頭蓋骨と骨が見つかった。これだけの遺体が、葬儀などがなされずに埋葬されたことが分かる。洋服の切れ端や洋服について残ったものが何もないことが分かる。これは大変痛ましいことだ。トルコの様々な場所でこれに似た遺体の跡が見つかっている。いまや医学は大変発達している。つまり、現在知っている限りでは、法医学の検死では、この遺体がどの時代のもので、どのように亡くなったのか、または殺されたのかについて、遺体本人について詳しい調査が可能である。遺体が誰であるかを、DNAもしくは他の方法で確認できると考えている。現在のところ誰なのか、どの時代のものかを断定することはできない。私たちもあなた方のようにこの事件が早急に解決し、この頭蓋骨や骨が誰でどの時代のものなのか、どのように亡くなったのか、もしくは殺されたのかを知りたい。もしここからヒントを得られれば、おそらく前述したような人々や、ある時代に起こった痛ましい事件の犯人にたどり着くことが可能になるだろう。私は公正発展党が与党としてこの時代の未解決の問題を解決すること、解決しようとすること、犯人が裁かれること、そうされようとしていることを知っている。今後目指していることがある。トルコにおいて今後人権が侵害されないこと、拷問やひどい扱いを受けないこと、ある時代における恥ずべき事件を二度と起こさないことだ。このためには、政府としてあらゆることを試みる。この事件が最もよい形で解決することを期待している」。

■バイデミル市長が寛容を示した

ディヤルバクル広域市長のオスマン・バイデミル氏との面会とプログラムへの参加に関する質問について、アルンチ副首相は、「市長は寛容さを示していた。これは自然なことだ。浄水場に関しての問題があった。それについても話した」と述べた。

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( 翻訳者:小松裕美子 )
( 記事ID:25355 )