■モロッコ:2011年の不動産価格が3.4%上昇
2012年2月22日『アル=ハヤート』
【ラバト:ムハンマド・アッ=シャルキー】
モロッコ中央銀行は、不動産・事務所・住宅価格が、2010年には1.3%上昇したのに対し、昨年[2011年]は、平均3.4%上昇したと報告した。これは、特に大都市における需要増加のためだ。大都市では、一部の種類の不動産で需要が供給を上回った。
月次報告書は、昨年の販売が、2010年に11.4%の上昇を実現したことを受けて、15.4%上昇したと述べた。2009年には、世界経済危機によって8%下落した。販売された不動産総数は、9万6000件に達し、アパート(第1位)、邸宅、区画地、事務所、店舗が販売された。邸宅の価格は6.6%上昇、アパート価格は4.3%上昇、私有建物の価格は3.4%上昇、古家価格は1.5%上昇した。これは、5%近かった昨年の平均経済成長率に近い数値だ。また、同年にはインフレ率が2%を上回らなかった。これにより、諸銀行の不動産価値のうち最も大きな部門への融資が促進された。
不動産債務規模は、昨年、2000億モロッコ・ディルハム(220億ドル)と推計された。同額は、個人や会社が負う7000億ディルハムに及ぶ債務総額の三分の一に達しない。
同報告書は、不動産価格が、タンジールでは1.1%下落、マラケシュでは前回の水準付近で安定したが、ラバトやカサブランカでは上昇、アル=クナイトラで8%上昇、アル=ジャディーダでは11%上昇したと明らかにした。また、同報告書は、モロッコが推計約80万棟の住居不足に苦しんでいると述べた。新政府は、2016年まで続く任期内に、不足分の半分である40万棟の建設を約束した。
また、専門家らは、特に中流層の若者や移住者によるアパートへの需要増加によって、価格上昇が継続するだろうと予想した。
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( 翻訳者:井上剛 )
( 記事ID:25619 )