2007年ウスパルタでのTHY機墜落事故調査報告公開、原因は操縦ミス
2012年02月21日付 Milliyet 紙
ウスパルタ県で2007年11月30日に57人が死亡した飛行機墜落事故に関して、重罪裁判所が任命した専門家チームが作成した報告書には、 事故はパイロットが予定航路ではなく他のルートで降下したことによって引き起こされたものだとしている。
2007年 11月30日にイスタンブル発ウスパルタ行きのアトラスジェット航空機はワールド・フォーカス社からのリース機であったが、スレイマンデミレル空港へ着陸体制をとろうとし、ケチボルル・トゥルベテペ・メブキから降下した際、事故をおこし乗員7人を含む57 人が死亡した。ウスパルタ重罪裁判所で昨年の5月に行われた第11回審理では専門家チームが任命され、彼らによって作成された調査報告書が完成した。
エスキシェヒル・アナドル大学のハーカン・カラケヒヤ助教授、パイロット教官のメフメト・オズレルとセルダル・ダルクルチュ氏、独立法人「トルコ技術」のアフメト・ウフク・ギュネシュ電子技師主任、ウムット・ベルカイ航空技術主任、エルタン・チュナル指導教員、弁護士ジェム・アルテキン氏らによって署名 された報告書を、明日の第14回審理の前にドアン通信社(DHA)が入手した。 報告書では、亡くなったパイロッ トのセルハット・オズデミル氏 とタヒル・アクソイ氏の基本的ミスだとしている。専門家チームは、パイロッ トのまちがった状況判断により、本来の飛行コースを外れて降下したため、事故が起きたとの見解で一致した。
■事故の確証
専門家の18ページの調査書では、墜落と責任に関する確証が項目ごとに明らかになった。「飛行の観点からの確証」ではパイロットが予測の誤りをおかし、ナビゲーション機器に間違った情報を入力し、これにより飛行機は223度の方角に向かうはずが253度ー257度ー273度の方角に機首を向けてしまい、通常よりも速いスピードで降下し、旋回も通常以上であったこと報告された。同じ項目では機器が飛行規則に準じていないことが指摘された。専門家らはこの主張を、第2920号トルコ民間航空法の第100項に規定されている「責任ある機長は、航空機を生命や物品の安全を確保するような形で、操縦し制御する責任がある」との文言に基づくものとしている。
■教育内容に重大な欠如
調査書の「パイロット教育の観点からの確証」でも、パイロット教育の点から深刻な問題があることや教育が分類項目ごとにきちんと行われていなかったこと、一部の項目にパイロットの(修了)サインがなかったことが明らかにされた。調査書の「技術的観点からの確証」では、コクピット内の音声記録機器には9日前の記録が見つかったことが指摘された。さらに機体の一部機器が「不良」であることが明らかになった。
■飛ばしてはいけない飛行機が飛んでいた
飛行機事故の裁判で度々問題になる、地上接近警報装置が壊れていたことに関しても報告書で言及している専門家らは、飛行機が地上に異常接近した際発せられるべき警報が壊れていたことを確認した。専門家らは、これらの機器が壊れていた以上、パイロットは飛行機を飛ばすべきではなかったとし、使ってはいけない飛行機が使われたと述べた。
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( 翻訳者:小幡あい )
( 記事ID:25636 )