■イラク: 学校建設資金の未払い容認法案を制定代金後払いでの学校建設のための法案を準備
2012年3月13日『アル=ハヤート』
【バグダード:ナスィール・アル=ハスーン】
イラク政府は、学校建設にあたって後払い決済を許可すること目的とする法案を検討している。後払い決済については、議会と世界銀行が拒否している。教育委員会のサミーア・ハリーファ・アッ=ドゥライミー委員は本紙に対し、以下のように述べた。今回の法律は、1200校以上ある 土造学校問題の解決を目的としている。世界第3位の石油埋蔵量を誇るイラクにあって、学校が土造りだということは恥ずべき姿であると考えている。
バスラのある学校では、数カ月前に土の屋根が落下し、生徒2名 が死亡、3名が負傷した。他にも事件が続発したことから、政府に民衆の批判の波が押し寄せた。イラク政府は、未だこの問題を解決できないでいる。
アッ=ドゥライミー委員は、以下のように指摘した。議会の委員会は、近々2012年の一般予算法第136条項に関する法案を受け取るだろう。それは後払い決済について議論するもので、以前、政府は後払い決済制度に沿って諸企業に大規模事業を任せることができるようにとこの制度を採用すると決めた。しかし国際通貨基金や議会の一部会派が反対し、その条項が削除された。
アッ=ドゥライミー委員は、教育委員会が土造学校の問題と学校不足問題を解決するため、議会の他の議員の賛成票を得ようと務めていることを明らかにした。また同委員は、最新の公式統計により、イラクの土造学校には1万5000人の生徒が通っているが、その多くがジー・カール県、サラーフッディーン県、アッ=スライマーニーヤ市に集中していることが判明したと明らかにした。
アッ=ドゥライミー委員は、不正規の学校を建設するための一部住民の寄付について、住民が建設した学校が多数存在するが、これは教育省の報告には記録されていないと指摘し、さらに、一つの学校に様々な就業時間があリ、それによって就業時間が1日16時間以上になっているような問題があると指摘した。
計画省は、2015年までに非識字率を半減させるため、ユネスコの協力を得て働きかけを開始すると発表した。というのは、統計によれば800万人のイラク人が読み書きをできないことが判明したからだ。
大学の研究者であるアブドゥルジャースィム・アル=サーアディーの行った調査によれば、イラクには2,571の教育に適した学校があるが、6,770の学校は修理が必要であるという。
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( 翻訳者:岡裕一朗 )
( 記事ID:25793 )