宗務庁長官、新教育システムを評価
2012年03月18日付 Yeni Safak 紙
ギョルメズ長官は、イマーム・ハティプ学校の中等部が再び設置されることによって宗教関係者の質が上がるとし、8年間の一貫教育の中でイマーム・ハティプ学校の課程を3,4年受けただけの若者には、いかなるモスクも任せるわけにはいかないと述べた。
宗務庁のメフメト・ギョルメズ長官は、トルコ大国民議会教育委員会で承認された「義務教育12年化」に関する提案が、宗教教育に関して議論されていることが残念だと話した。ギョルメズ長官は書面による発表で、非一般宗教教育を、決して一般宗教教育の代わりだと考えてはいないとし、以下のように続けた。
「最近の歴史を見てみると、いつ基本的な教育の問題について話し始めても、基本的な教育から外れ、「宗教教育はどうするか」という議論が始められている。共和国創立期にこの議論はたくさんした。この議論を60年にも繰り返した。71年の3月12日クーデタの後、最初にやったことは、宗教教育の再編だった。イマーム・ハティプ学校の中等部はこのとき廃止された。80年の9月12日クーデタでも同じ議論をした。97年の2月28日過程でもおなし議論をした。今も同じ議論をしている。私たちはこれらの議論と出来事から2つのことを導き出した。そして、非常に豊富な情報を得た。現在ロシアは、国内のムスリムの宗教教育をどう行うかを調べるためにトルコに来ている。インドネシアは、トルコにおける宗教教育モデルを取り入れるために視察団を何回も送っている。パキスタンは死にもの狂いだ。来てくれ、我が国に学校を開いてくれ、と言っている」
■1年でハーフズ(コーランをすべて暗誦する人)を養成
ギョルメズ長官は、イマーム・ハティプ学校の中等部が再び開設されることによって宗教関係者の質が上がるとし、8年間の一貫教育の中でイマーム・ハティプ学校の課程を3,4年受けただけの若者には、いかなるモスクも任せるわけにはいかないと述べた。「この点で、中学校が再び設置されることは利益になる」と言う見解を示したギョルメズ長官は、アナトリアの伝統で、歴史を通じて存在するハーフズ制度は変更を余儀なくされることを強調した。ハーフズ制度を完全に変更することも強調したギョルメズ長官は、「1年で子どもは簡単にハーフズになることができる。つまり、1年というのは夏2回冬1回ということだ。とても簡単にそれを終える。このため、一般的な教育で遅れを取ることはない。しかし第2段階(中等教育)以降は、通信制教育の機会が与えられると思う」と述べた。
■クルド語での礼拝、もはや議論すべきでない
宗務庁のメフメト・ギョルメズ長官は、クルド語説法問題にも言及した。この問題はもはや議論の余地がないほど進んでいなければならないと述べたギョルメズ長官は、すべての言語が、神のコーランの章の一部であるとし、「私の言語が尊敬すべきなのと同じくらい、兄弟の言葉も尊敬すべきだ」と話した。ギョルメズ長官は、「私にある仕事が与えられたとしよう。ハッキャーリの村でイマームをするという仕事だ。私はそこへ行く。私の仕事は何か。法が私に与えた仕事は、宗教に関して社会を啓蒙することだ。神が与えた仕事は何か。神が与えた仕事は、その人々にイスラームを教えることだ。その人々が私の言葉を理解できないなら、私はどうやってその仕事を行うのか」と言う見解を示した。
■(1997年の)「2月28日過程」は、宗教関係者の自信揺るがした
(軍がエルバカン政権を退陣させた)「2月28日過程」で、宗務庁もすべての機関と同様の経験をしたと述べたギョルメズ長官は、「本当は、独自のサービスを行っていたために影響を受けず、損害はなかったと言いたかった。特に、当時非常に異なった形で(宗教的)反動という考えが広まったことにより、宗務庁は法律によって定められた職務を果たすことさえ困難になった。非常におおげさな統制制度、すなわち、なんでも中央で決めて実行しようとするやり方が、それぞれの期間の間に、つまり60年クーデター、71年クーデター、80年クーデター、そして(1997年の)「2月28日過程」という形で、宗務庁職員の自信を奪ってしまった」と語った。
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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:25842 )