ノールーズの騒乱、イスタンブルとディヤルバクルで火の手
2012年03月19日付 Zaman 紙


知事の許可なしに行われたノールーズの祝祭は、イスタンブルとディヤルバクルで暴力的なデモに変わった。人命を軽視するテロ組織PKK(クルディスタン労働者党、非合法組織)の支持者は商店、自家用車、銀行の支店、市バスに火を放った。無実の市民がガス爆弾の標的となった。

ノールーズの今年の祝祭は、挑発の影のもとで始まった。イスタンブルとディヤルバクルをはじめとする都市は戦場へと変えられようとした。テロ組織PKKの支持者は商店、銀行の支店、市バス、自家用車を標的とし、石と棒だけでなく、いくつかの場所で火炎瓶を使って周囲を攻撃した。顔をマスクで覆った一人の活動家は、警察がつかっている催涙ガス弾の箱ををバス停でバスを待っていた人たちに向けて投げ捨てた。PKKメンバーは、イエニ・シャファク紙の建物にも石と棒で攻撃を加えた。さらに、ディヤルバクルではノールーズ公園で携帯電話会社所有の8台の車に火が放たれ、それらの車の火を消そうとした消防隊は行く手を阻まれた。

毎年3月21日に祝われるノールーズ祭は今年、テロ組織の支持者の扇動によってイスタンブルとディヤルバクルで暴力的なデモに変わった。PKK支持者は商店、銀行の支店、公共バスと自家用車を標的とし、市民をパニック状態に陥れようとした。

18日午前、イスタンブル知事の許可が与えられていないにも関わらず、ノースーズをカズルチェシュメ広場で祝おうとした500人のグループは、ジェヴィズリバー近くに集まった。そこから、PKKのシンパはミレット通りへと行進したが、前方を警察によって阻まれた。警告にも関わらず、解散しなかったグループはジェヴィズリバー地区で通りがかりの自家用車、公共バス、専用線バスに石、水のボトルと小銭を投げつけた。続いて、ジェヴィズリバー地区マルテペ街区チュルプジュ通り周辺に逃走したグループはPKKを支持するスローガンを叫びながら警察に投石し、これに対し警察は催涙ガスで応戦した。この間、活動家の中で顔を覆った一人が、手にしていたガス爆弾をジェヴィズリバーのバス停でバスを待っていた人たちに向けて投げるのが目撃された。バス停でバスを待っていた人たちはパニックとなった。

■人々の反応:こんなことをするのは、人ではありません

バスに乗ろうとしていたアリ・ユルマズさんは、目撃した事件を以下のように説明した。「最初に顔を隠した人物が走ってきて、ちょうどそのときバス停に近づいてきたバスの入口にむけて催涙ガス爆弾を投げた。バスの中にいた幾人かの乗客は、そのガスと衝撃の影響で気を失いました。」

警察が介入したため裏道に逃げ始めたグループは、チュルプジュ地区の20以上の商店と車のガラスを割った。グループは商店とある銀行の支店のガラスに「PKK復讐」と「指導者アポ永遠に」などを書いたのが目撃された。参加者は、アジア銀行のテルシズ地区支店と銀行の下にある衣料品の保管庫も襲った。エルダル・ケスキン支店長は、「こんなことは、人間的なことではありません」とコメントした。ジェヴィズリバー地区でガラスが割られたカフェの経営者は匿名を希望し、自身もトゥンジェリ出身者であると話した。このカフェ経営者は、デモ参加者は道路に沿って何十という店のガラスを割ったと話し、「おそらく(デモ参加者は)私たちの店が開いていることに怒ったのでしょう。デモ参加者は店の中で客が座っている時、そこに大量の石を投げつけました。私の店には1,500リラ(約69,000円)の損害が出ました。加えて、売り上げもありません。これは、私たちにとってひどいことです。またしても、被害をこうむるのは商店主です」と述べた。投石攻撃が行われたトラムは、安全上の理由によりしばらく運転が停止された。バス停、駅、桟橋では、疑わしい人物の上着とカバンの検査が行われ、身分証明書がチェックされた。事件後、警察は企業と銀行の支店の監視カメラの映像を接収した。実行犯を逮捕する目的で映像の解析が進められている。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:25851 )