アフマディネジャド大統領、「帝国主義に警戒を」―イラン・トルコ首脳会議
2012年03月30日付 Hurriyet 紙
世界中が注目していたエルドアン首相とイランのアフマディネジャド大統領の会談が、昨日朝行われた。1時間40分つづいた会談で、アフマディネジャド大統領は、イランとトルコには共通の敵がいるとのべ「帝国主義は、トルコとイランのような国の成長を望んでいない。このため、さまざまな策謀に対し、注意深く賢くふるまわなくてはならない」と述べた。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、世界中が首を長くして待っていたイランの指導者アフマディネジャド大統領との会談を昨日、実現した。アフメド・ダヴトオール外相とイランのアリー・アクバル・サーレヒー外相も参加した会談は、3月28日の夕方に行われるはずだったが、アフマディネジャド大統領の「健康問題」で、昨日朝に延期された。約1時間40分続いた会談のあと、両首脳は発表を行わなかった。メディアに非公開で行われた会談ののち、イランの大統領府の公式インターネットサイトに掲載された発表で、両国が政治的、経済的諸問題を話しあったと発表された。
■核開発を支持する
会談で、アフマディネジャド大統領は、イランとトルコがそれぞれ独立国ながら、共通の敵がいるとのべ、「帝国主義は、トルコとイランのような国の成長を望んでいない。このため、さまざまな策謀に対し、注意深く賢くふるまわなくてはならない」と述べたという。アフマディネジャド大統領は、イランの進めている核開発に対し、トルコが公正で透明性のある態度をとっているとし、トルコに感謝したという。イランの政府系通信社IRNAによる報道によると、エルドアン首相は会談で「トルコ政府とトルコの国民は、イランの核開発を支持しており、将来的にもこの政策は続く」と述べたという。
■アメリカ「石油輸入(削減)の決定を」、アメリカ・メディア「もっとも注目された訪問」
エルドアン首相のイラン訪問は、世界のメディアで2日来詳しく報道されている。また、一部の新聞やテレビ局は、この訪問について論評を加えていた。アメリカのもっともプレステージの高い新聞であるニューヨークタイムスは、エルドアン首相がオバマ大統領との会談ののちイランに行ったことを、「もっとも注目される訪問」と評した。関係者が、「オバマ大統領からの伝言はない」としていると報じたニューヨークタイムスは、シリア問題を理由に核問題で譲歩するというような提案の有無について論じた。
(中略)
■アフマディネジャド大統領、健康問題のはずは、別の会見は実施
イランのアフマディネジャド大統領がエルドアン首相との会見を、直前になって、前の晩から昨日朝に変更したことは、議論の的となっている。イラン大統領府が「健康問題」を理由としていた。しかし、アフマディネジャド大統領が、昨日、トルクメニスタン副首相バイムラド・ホジャ・ムハメドフと会見したことが明らかになった。イランの政府系通信社のIRNAは、この会見の写真を、3月28日20時12分に発信した。エルドアン首相は、昨晩、アフマディネジャド大統領の最大のライバルとされている、アリー・ラーリジャーニー国会議長と面会した。
■ハメネイ宗教指導者と2時間
エルドアン首相はアフマディネジャド大統領との会見ののち、イランの宗教指導者、アヤトゥッラー・アリー・ハメネイ師と2時間会見した。会見は、タブリーズのもっとも重要な参詣地であるイマーム・レザー廟内にあるハメネイ師の執務室で行われた。
直接会談と、代表団間の会見は2時間続いた。エルドアン首相とハメネイ師の会談では、シリア問題が話し合われた。ハメネイ師は、シリア問題についてのエルドアン首相の忠告を聞いたのち、次のように述べた。「シリアでムスリムの血が流れることを非常に危惧している。しかし、外の力がシリアに介入することには反対である。シリアの民衆は、自分の将来を選挙によりきめるべきだ。」ハメネイ師は、この会見で、イランの核開発に関するP5+1(国連安全保障理事会常任理事国+ドイツ)核問題サミットがイスタンブルで行われることを、前向きにとらえていると述べた。(後略)
■テヘラン記念
エルドアン首相のテヘラン訪問にはエミネ・エルドアン夫人と、娘のスメイヤー・エルドアンさんも同行した。エミネ夫人は、滞在中のホテルからでるさいに、外交官の夫人らと記念撮影をした。エルドアン一家には、革命防衛隊夫人部隊がエスコートした。
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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:25943 )