■食品の輸入の請求書と輸入にひそむ危険性
2012年4月15日『アル=アハラーム』
【スィファー・ガマール・アッ=ディーン】
エジプトは5千万ファッダーン(1ファッダーン=約4200.833㎡)を上回るたくさんの農地を有しているにも関わらず、その中のたった3分の1でしか 農業が行われていない。それなのにエジプトは未だに食糧品を輸入しており、それは昨年初頭から9カ月の間に100億エジプトポンド以上にまでに達した。
食糧品の輸入は、重要な日常の食糧品の価格を不安定にしやすくしてしまう。例えば、小麦、砂糖、とうもろこし、大豆などだ。昨年の8月頃に明らか にされた世界の株式市場のレポートによると、例えば、2010年8月から2011年12月までの期間で、年間変化の平均の上昇は、砂糖で33%、大豆 で35%、とうもろこしで70%、小麦で1.7%に達した。
この例は日常食品価格の不安定さを示し、さらに国家予算に負担をかけていることから、輸入と輸出の差を埋めるために、外貨準備高からの引き出しが行われたが、外貨準備高が蝕まれる結果となり、その額約150億ドルまでに達した。
外国からの食糧品輸入量の増加による他の危機もある。これには、世界の食糧備蓄の減少や、環境の劣化がある。環境の劣化は、我々の食糧品を対外から継続輸入することを困難にする。
食糧品輸入の請求書の増加と輸入量増加により、、私たちは私たちに食糧品を輸出する国々からの政治的、経済的、社会的な大きな圧力にさらされている。また何度も諸国が直面したのは、食糧輸入元の国からの食料品を差し止めるという措置で、これは輸出を脅かす措置である。もしアウィーナートの東部、シナイ、エジプト・アレキサンドリアの沙漠道路地域における多くのプロジェクト実施を伴う農地増加や、その他の土地での大農地プロジェク トが期待できれば、農業の生産枠組みを見直すことが決定的に必要である。これは、重要な食糧品の生産に対しての、全体の地域生産における 農業の寄与を増すためである。地域生産は2011年の生産全体の13%に達した。
また、全ての県において、数千ファッダーンを所有する会社で、農業活動を行っていないものに責任を負わせること(も必要である)。同様に多くの農産物の生産増加をし、日常食料品のマーケティングのロスを軽減し、エジプト村落部での小さな事業や、微細な事業にも関心を持ち、灌漑水の組織的利用などが必要である。そこでは、エジプトでの水使用のなかの80%が農業目的での水の使用となっている。
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( 翻訳者:西方真帆子 )
( 記事ID:26075 )