シリアで停戦が承認されたにも関わらず、国境線を越えてくる負傷者の入国が後を絶たない。ハタイ県レイハンル郡にあるクシャクル村はシリアと接する国境線で活発な動きがあった。シリアのイドリブ市で起きた衝突での負傷者車で国境線へ運ばれた。負傷者はここでトルコ当局者が手配した救急車でレイハンル国立病院へ移送された。
■密入国しようとしたものは戻った
一方、カバルジュク村のシリア国境では違法な手段で、トルコに入国しようとしたシリア人は(トルコ)治安部隊によって拘束された。入国の安全検査の過程で国境線を不法に越えようとしたシリア人は、トルコに入国することを断念し自国(シリア)へ戻った。
■国境で銃声が絶えない
一方、シリア政府はコフィー・アナン国連・アラブ連盟特使の戦闘停止の呼びかけに肯定的に返答したが、国境線での銃声が絶えない。15日の正午、ハタイ県ヤイラダウ郡のギュヴェッチ村のシリア国境(シリア側)で戦車も投入された衝突が起き、アサド(政権)側の兵士がこの国境線にいた自由シリア軍の兵士へ向けて発砲した。同日朝にもまた、ハタイ県レイハンル郡のベシャスラル村のシリアとの国境で夜から続く銃声が高まった。国境線がトルコの(村々に)近いことから、爆撃音は、ベシャスラル村を筆頭にカヴァルジュク郡とレイハンル郡の中心、そしてジルヴェギョズ国境検問所に近いところにあるテント村で聞こえた。複数のソースは、シリアで起きている衝突がいまも続いていると述べた。
■国連監視団先遣隊、ダマスカス入り
シリアで一年以上続いている暴力事件を停止させるための試みの一環である国連監視団先遣隊が首都ダマスカスに到着した。国連平和維持活動局のキエラン・ドワイヤー報道官は、国連監視団6人がダマスカスに入り、本日(16日)活動を開始する予定であると説明した。国連は最近、シリアへ30人の監視員を送る決定をおこなっている。ドワイヤー報道官は、他の監視員も近いうちに到着する予定であると語った。
■イドリブ選出国会議員辞職
シリアでの虐殺に抗議するイドリブ選出のアブドルラーズク・アル=ユスフ国会議員が辞職した。インターネットの動画共有サイトで流されているビデオで辞職を表明したエルーユス氏は、辞職の理由を以下のように明らかにした。「私が辞職したのは、政府の治安部隊が民間人、女性と子供を殺害したことによります。政府は、軽重火器を使って都市部を爆撃し、国民を代表せず、独裁政治を行っている。勝利は国民のものです。すべての政府関係者がこの腐敗したシステムに反旗を翻すよう私は呼びかけます」。1月にもホムスの国会議員イマド・ガルユン氏が辞職を明らかにしている。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:26095 )