トルコ全土で強風嵐―死者2名、けが人20人
2012年04月18日付 Hurriyet 紙


嵐はトルコ全土に影響を与えた。アンカラでは嵐の影響でイブン・スィーナー病院の救急サービスの屋根が飛んだ。デニズリではロドス風の影響でオートバイ走行中に路肩に転倒した人が亡くなった。コンヤでは砂嵐が原因で起こった交通事故のために2名が死亡、20名が負傷した。エスキシェヒル、ウスパルタ、ヤロヴァでは嵐の影響で16名が負傷した。ブルサでも変電所から火の手が上がり、町の広範囲で電気の供給がストップしている。

午後にコンヤと各郡で暴風と砂嵐の影響があらわれ始めた。暴風によって市の中心部や郡の木や標識はなぎ倒され、建物の屋根は飛ばされた。
嵐の影響でコンヤ-アンカラ高速道路の60キロメートル地点で多くの車両が巻き込まれる玉突き事故が起こった。砂嵐が原因のこの事故で、2名が死亡し、20名が負傷した。
負傷者を救出するために事故現場へと到着した112番救急部隊は、視界が悪いために任務を遂行するのが困難だった。また負傷者は、交通渋滞のために救急車で病院へ搬送されることができなかったため、対向車線の車両に乗せられた。

■呼吸ができずに酸素を求める人々

呼吸が困難になった市民は救急チームに酸素を求めた。事故現場に到着した数台の救助車も車両を損傷する事故に巻き込まれた。警察は悪天候のために道路を封鎖した。事故区域では数十台もの車が通行止めの解除を待っている。
事故区域へ、災害救助隊、消防隊、救急チーム、警察、高速道路隊が派遣された。今も活動は続いている。

■アンカラ

アンカラで風速60㎞もある嵐のためにハジェテペ大学の校舎とイブン・スィーナー病院内にある何棟かの建物の屋根が風に飛ばされた。現場には消防隊が派遣された。アンカラのいくつかの地区で嵐のため屋根が飛び、倒木があった。

■エスキシェヒル

エスキシェヒルでは時折風速100㎞にもなる嵐が日常生活に悪影響を及ぼしている。大学生ケリム・ユルドゥルムさん(26)はデリキリタシュ街区ハマム通りで嵐により倒れた木の下 敷きになり、負傷した。ユルドゥルムさんは112番救急部隊によってユヌスエムレ国立病院へ搬送され、命に別条はないとされる。
嵐によっていくつかの仕事場の看板にも被害がでた。エスキシェヒルスポルの施設内の練習場の防護ネットが倒れた。また、何棟かの建物の屋根が被害を受けた。暴風の影響で運転や、携帯電話の通信にも支障が出た。
嵐は今日中にも勢力を弱めるが、明日までは影響を及ぼし続けるだろうと発表された

■デニズリ

デニズリ県チャル郡カプランラル村で、農業を営む28歳のイスマイル・アラギョンルさんがオートバイで走行中、強いロドス風にあおられバランスを失い、乗り物と共に投げ出され路肩に転倒した。カラギョンルさんは、その場で死亡した。

■ウスパルタ

ウスパルタ県ヤルヴァチュ郡で午前中、猛威を振るう嵐によってモスクのミナレットが壊され、多くの家屋や仕事場の屋根が飛ばされた。いくつかの郡で嵐により6名が負傷した。市内一か所で煙突と屋根が風により飛ばされ、公園に落下した。公園には誰もいなかったため、死傷者は出なかった。
県中部のヤルッカヤ村では、炭鉱の建設現場の屋根が駐車中の車の上に落下した。これにより4台の車の屋根がつぶれ、窓ガラスが割れた。

■ブルサ

ブルサでは変電所で火事が起き、町の広範囲で電気の供給がストップしている。
ゲムリキ郡で、クルシュンル漁港から漁のためにファイバー船で海へと出たマフムト・ジョシュクンさん(60)は、船が強風と嵐の影響で転覆し、おぼれそうになった。ゲムリキ湾の埠頭でその状況に気付いた市民が通報したため、沿岸警備隊や軍警察チームが事故現場に出動した。救助に来た部隊に助けられ、クルシュンル漁港に運ばれたジョシュクンさんは、そこから112番救急部隊によってゲムリキ国立病院へと搬送された。マフムト・ジョシュクンさんの健康状態は良いと伝えられた。

■ヤロヴァ

強い嵐はヤロヴァでも日常生活に悪影響を及ぼしている。
嵐の影響で市の中心部とパシャケント街区で多くの建物の屋根が飛んだ。オズデン街区においてはある別荘の屋根がエスヴェト・サブリ・アイタシュマン観葉植物ア ナトリア職業高校の庭に落下した。落下した際に飛び散った屋根の破片が、この時庭にいた若者のうち10年生のヴェイシ・サヴクさんの腰にあたった。軽傷を負ったサヴクさんは、学校に来た救急チームによってヤロヴァ国立病院へと搬送された。
この時、ヤロバ農業会議所会頭のシャバン・ベシュリ氏は、嵐の影響で何百ものビニールハウスが被害を受けたことや農業会議所として危機管理チームを結成したことを明かした。

■イズミル

イズミルで9時に始まり風速60㎞を観測した嵐やその後の豪雨は、都市のいくつかの地域で人々の生活を麻痺させた。嵐の影響で数本の木が倒れ、雨の 影響で道が水没し、車両の損傷を伴う事故が起こった。湾における高波の影響でフェリーの運航は断続的にキャンセルされた。イズミルの人々はあらゆる対策を講じていたにもかかわらず、嵐と雨により困難な状況に陥った。空気中の砂塵の影響で特に最初の数分程、泥混じりの雨が降った。

<後略>

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( 翻訳者:榎本有紗 )
( 記事ID:26113 )