オランダ訪問のギュル大統領、「10年前のトルコとはちがう」
2012年04月20日付 Zaman 紙

アブドゥッラー・ギュル大統領はトルコがここ10年で激変した述べた。ギュル大統領は特に人権の面でトルコが10年前とは打って変わったと言い、「しばしば発生する問題には対処し、解決してきた」と述べた。

アブドゥッラー・ギュル大統領はオランダとの国交樹立400周年記念祭の一環でハーグを訪れ、「人権侵害」に関してトルコは10年前とは打って変わったと述べた。アブドゥッラー・ギュル大統領はマルク・ルッテ首相との会談の後、記者らの質問に答え、国民があらゆる民主的権利を行使していることに満足していると強調した。ギュル大統領は「しばしば発生する問題には対処し、解決してきた。トルコでは、武器や暴力に頼らなくても、最も忌避される思想を表現することができる。トルコはもはや10年前のトルコではない。」と答えた。ギュル大統領はオランダの人種差別主義者のリーダーのヘルト・ウィルダース氏の反トルコ・反イスラム的な発言に関し、「多元主義は如何なる考えにも開かれている必要がある。もし政治的悪用の材料にされれば、危険な方向に行ってしまいかねない」と言った。ギュル大統領はこの種類の考えがもたらしかねない危険の例として第二次世界大戦前夜のヨーロッパでおきたユダヤ人差別をあげた。マルク・ルッテ首相もトルコが示したシリア問題解決への努力に敬意を表したこと、そしてこれを援助していることを述べた。ルッテ首相はトルコへ避難したシリア人たちのために100万ユーロの支援をすると述べた。オランダの首相は、ザマン紙のオランダ支部にPKKが行った襲撃に関する質問に対し「何も聞いていない」と答えた。

ギュル大統領は昨日、アムステルダムで活動している「週末アカデミー」を訪問した。ウィレム・アレキサンダー皇太子も参加した同訪問でギュル大統領は、トルコ系や様々な国の子供たちが学ぶ教室で生徒に対し15分間の授業を行った。ある生徒のどの(サッカー)チームを応援していますかという質問に対し、「トルコではベシックタシュ、オランダではアヤックスを応援している」と答えた。大統領職は気に入っているとしたギュル大統領は「けれども同時に注意深く行動する必要もある。なぜならみんな私のことを注目しているから。間違いを犯さないようにもしなければならない」と話した。ギュル大統領は、ある生徒の「子供のころ大統領になると考えましたか」という質問には、「正直、子供のころは考えていなかった。私は共和国(Cumhuriyet)の建国記念日に生まれました。名前を付ける際に人口登記簿には登録されなかったが、小さい頃私は共和(Cumhur)とみんなに呼ばれていました」と答えた。

アブドゥッラー・ギュル大統領は、ハーグ訪問に関連して化学兵器禁止機関本部で演説を行った。ギュル大統領は、トルコの周辺地域で大量破壊兵器を目にしたくないと強調し、「ハラブジャ大虐殺で起きたことを忘れてはならない」と話した。ギュル大統領は、「後の世代に大量破壊兵器とテロがない世界を残そう。死ではなく、平和・繁栄のもとでいきよう」と話した。

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( 翻訳者:畔上曜子 )
( 記事ID:26125 )