エジプト:財政破綻の危機を否定
2012年04月20日付 al-Hayat 紙

■エジプト財務大臣は財政破綻の危機を否定する。

2012年04月20日 金曜日 『アル=ハヤート』

【カイロ:ハーラ・アーミル】

エジプト財務大臣ムムターズ・アッ=サイード氏は、エジプトが財政破綻の危機に直面していることを示す報告書の信憑性を否定した。同大臣は、海外総債務は、昨年(2011年)12月末には相対的に改善され、2010年12月末に14.8%であった海外総債務の国内総生産比は、昨年12月末には13.3%に低下したと述べた。海外債務は昨年12月末に3.7%減少し、337億ドルであるが、前年同時期は約350億ドルだった。

同大臣は、以下の通り述べた。「これらの数字は、対外債務は低い割合の範疇にあると考えられることを確認している。またエジプト経済は強く、海外債務を期日通り返済することができる証拠もある。さらにエジプトは国内要請に対応する能力を持ち続けている。」

これに関連し、政府の対外債務の規模は2011年12月末時点で約275億ドル、GDPの10.1%に達している。政府の対外債務は、対外総債務の一部である。同様に、政府の国内純債務は2011年12月末時点でGDPの58.5%に達しているが、これは安全圏内である。

アッ=サイード大臣は、以下のように説明した。「エジプト政府は課題の規模に留意しているし、経済社会改革計画の準備も整えた。改革は財政の安定と高成長率、社会的需要に対する対応、所得増加事業、失業の抑制を目標とする。さらに、同大臣は計画については、国際通貨基金(IMF)の専門家と広範な議論が行われたことに言及した。加えて、以下のように述べた。「エジプトの外貨準備高の減少率は、改善し始めた。外貨準備高は、かつては1カ月につき約10億ドル減少していたが、去る3月は約6億ドルの減少だった。このこと自体が、エジプトが危機の重大な局面を切り抜けた指標である。」

同大臣は以下のように述べた。「エジプト経済が直面している危機は、同国が経験している非常事態状況についてのもので、経済構造上の欠陥や経済の土台が損害を受けたことによるものではない。」

同大臣は、18カ月間の融資の不足額は110億ドルと見積もられるが、この18カ月とは経済社会改革計画実施に必要な期間であると強調した。また、この差額を埋め合わせる計画について言及した。計画はいくつかの金融機関や資金提供者を通じたもので、それらの中にはエジプトが交渉を行うIMFを含む。IMFとエジプトとの交渉は、融資を得るだけでなく、むしろ基本的にはエジプト経済の能力と、同経済が再生・復興する能力にお墨付きを得るためのものである。

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( 翻訳者:岡裕一朗 )
( 記事ID:26131 )