Mehveş Evinコラム:スィノプ原発計画のカナダ・キャンドゥ社、これだけの悪評
2012年04月26日付 Milliyet 紙

トルコは決めている…多くのリスクがあるにもかかわらず、原子力発電所を建設すると。政府はスィノプ原発建設に向け、カナダのキャンドゥ社と契約した。では、キャンドゥ社とは一体どんな会社なのか?誰も問わなかった質問を私はグーグル検索にかけてみた。何が分かったか見てみよう。

チェルノブイリ原発事故発生から26年が過ぎた。その日から今日までの世界では、最も新しいところではそして最悪の結果をもたらした福島第一原発事故を始めとして、大小100件近い原発事故が起こった。一方、核廃棄物問題というと、それ自体が謎である!
福島第一原発事故は、地震地帯の上にないドイツにとってさえもターニングポイントとなった。ヨーロッパや日本では、原発は次々と稼働を停止されているが、「経済発展を決意した」我々のような国々は、「あなたたちは電気なしのままになる」という“脅し”によって核エネルギー投資にまい進した。
メルスィンでの、市民の「ノー」という主張は十分ではなかった。ロシアのロスアトム社と協定が結ばれた。そして次はスィノプの番である。次々と望む人たちが私たちの中にはいる、明らかである。日本や韓国、中国との話し合いが続いている。目標は大きい、全部で12基建設するという!
最近、この輪の中にカナダのSNCラヴァリングループの子会社であるキャンドゥ・エネルギー社が加わった…。タネル・ユルドゥズ・エネルギー天然資源大臣は、原発4基の実現可能性の検討に関して、4日前キャンドゥ社副社長と合意に至った。

■チュニジアでの贈収賄事件

しかし、この喜ばしい枠組みが報道された時間帯に、世界の端っこではおかしな事態がおこっていた。
カナダの「建設・エンジニアリング大企業」であるSNCラヴァイングループの株式(資本)が5%減った…。まさか、SNCラヴァイングループが北アフリカの友好国で不正なことを行っていないといいが・・・?
4月24日付のモントリオール・ガゼット紙に掲載されたニュースによれば、チュニジア人のとあるビジネスマンは、SNCグループの駐北アフリカ責任者らに賄賂を渡さなかったとして、北アフリカでの大規模プロジェクトからはずされたとグローブ・アンド・メール紙に告発した。SNCグループは、この非難に対してはノーコメントであるとした。なぜなら、社長はすでに悩みを抱えていたからである!バングラデシュにおける贈収賄の疑いによって、カナダの警察が数週間前モントリオールにある本社ビルを家宅捜査していた。
待って、まだ終わってない!少し話を戻しましょう:3月26日、SNCグループCEOピエール・ドゥエム氏が辞任した。理由は、「名を明かすことのできない」建設プロジェクトにおいて、「匿名の」仲介者のために5600万ドルの賄賂を払うことに同意したことが明らかになったということだった。SNCグループは、どの国に支払いが行われるのかを明らかにしないとしても、2250万ドルがチュニジアに運ばれたと考えられている。(残りはどこに、どこにあるのか?)

■カダフィ大佐息子の逃亡援助計画

過去3ヶ月の株式市場において、計30%の損失を被ったSNCグループのごたごたはこれだけではない。SNCグループはリビアの独裁者ムアンマル・カダフィ大佐と「近しい」関係にあったという理由で、しばしばマスコミの話題となった。
4月11日付のニューヨーク・タイムズ紙で:2月(つまりドゥエム氏が辞任する前)に、SNCラヴァリングループは建設部門部長と最高財務責任者(シンシア・ヴァニール氏)を罷免した。
リビアで、ある刑務所と他の建設プロジェクトを行うに当たって、この国をしばしば訪れたヴァニール氏は、NATO軍がリビアを爆撃することを非難した5ページの報告書を書いていた。ヴァニール氏は、カダフィ大佐の息子サーディー・カダフィ氏のメキシコ逃亡援助計画によって逮捕された。
ところで、世界銀行はSNCラヴァリングループのバングラデシュにおける建設ビジネスを中止させたそうだ…。SNCグループが関わったバングラデシュにおける橋梁建設の入札での不正のために!
スィノプ原発建設に名乗り出た選ばれし企業のスキャンダルはこの通りだ。われわれ皆が無事でありますように!

■オタワの核廃棄物

*SNCグループは昨年、カナダ政府の原子力エネルギー関連ユニットのビジネスを引き受けているキャンドゥ・エネルギー社を1500万ドルで買収した。
*キャンドゥ・エネルギー社は、カナダ原子力エネルギー機構とアルゼンチンでの4億4000万ドル規模の契約に署名した。ルーマニアに原子力発電所を建設する予定とされている。ああ、建設事業はむずかしい。「発展途上国」のひもじさを埋めるためにはお金が必要である、お金が!
*核の脅威に無頓着である者たちへ一言:キャンドゥ社はオタワ川付近に、オリンピックプール100個分の核廃棄物処理施設を建設する予定だ。これもカナダで様々な議論を巻き起こしている。

質問:スィノプへ急いで集まってきた投資家たちは、核廃棄物をどこに埋めるつもりだろうか?黒海に?それとも地下水源の近くに?

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:26183 )