リビア内戦の後、トルコへ搬送されたリビア人負傷者の治療費その他で、リビアの負担金が3億リラ(約135億円)になった。リビア政府は、これまで22の私立病院1億2000万リラ(約54億円)を支払った。しかし、いくつかの私立病院が、退院する患者へ通常の額以上の請求をしたとして、他の支払いも一時中断されている。現在リビア人負傷者への請求書が一枚一枚調べられている。
リビアで起こった内戦の後、リビア人負傷者らはトルコにある公立、私立病院へ搬送された。その後、保健省は負傷者らの管理を私立病院に一任した。トルコにある私立病院で治療を受けたリビア人負傷者の数は、2万人を超えた。この負傷者らの治療費は3億リラとなった。トルコにやってきた負傷者に対し、リビア大使館はこれまで22の私立病院グル―プへ1億2000万リラを支払った。リビア大使館は、全ての病院にたいし医学の知識のあるリビア人を派遣し、治療の様子を見守っていたが、いくつかの私立病院が、診療や治療に対し、他の病院よりも高額な医療費請求をしていると判断した。
先月、トルコを訪問したリビアのアブドゥッラフマン・アル・カイプ首相は、この問題をタイイプ・エルドアン首相へ伝えた結果、私立病院への支払いが中止された。リビア大使館は以前行った調査をより専門的に行うことを決定した。そしてこの問題において、アジュバデム保険会社と合意に至った。保険会社は、その支払い額を、トルコ医師会の支払い基準によって調査する一方、この中で病院から負傷者に関する全書類の提出を求めた。これにより残る1億8000万リラ(約81億円)の支払いは、保険会社が全病院の書類を調査し、承認した後になされることになる。最初の段階として、先週1000万リラ(約4億5千万円)の支払いが私立病院へなされた。調査が済んだ3つの病院へは全額支払われた。今週は、5つの病院の調査が終わり、金額の支払いがなされることになる。
アジュバデム保険会社の関係者は、実施している調査が4つの主な基準のもと行われたと述べた。それらは以下のとおりである。
「行われた治療に対して正当な医療費となっているかどうか、トルコ医師会原則に沿ったものか、保健省私立病院規則に合っているか、医療および一般倫理規定に合致しているかどうか」
保険会社の関係者は、負傷者に関する高額な請求がなされている場合、とられる手続きについて以下のように述べた。「治療を行っている病院機関と協議しながら、値引きや訂正がなされるだろうし、またすでになされている」。契約に明記されている条件に従って手続きを行ったと主張する私立病院側は、病院ごとに契約が異なると述べている。病院関係者は、「私達は契約通りにおこなったまでのこと」と述べた。メディカルパーク、メディジャナ、バユンドゥル、ユニバーサル、そしてアジュバデム病院グループを含む多くの病院が、沢山のリビア人負傷者を治療のために受け入れてきた。
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( 翻訳者:田中けやき )
( 記事ID:26342 )