イランとシリアの間で自由貿易が開始
2012年04月29日付 Jam-e Jam 紙

イランとシリアの間を行き交う商品に対する貿易関税、最大で4%に引き下げ

 イランとシリア両国間で商品を関税なしで流通させることを目的とした自由貿易協定が、昨日発効した。

 イラン学生通信によると、昨日テヘランで第1回シリア物産展が開かれる中、5年以内の発効を目指していたこの協定が、両国の協力と合意によって、この期間を経ることなく、実施に移された。鉱工業商業相の発表によると、これに合わせ昨日、シリアから輸送されてきた最初の商品貨物が、イラクを経由してイランに入ってきたという。

 メフディー・ガザンファリー鉱工業商業相は、イラン北部、シリア、イラク、及びレバノンを包み込む形での新たな経済ブロックの形成に、期待を表明した。同相はイランとシリアの間で自由貿易が開始されることを発表した上で、「これにより、両国間の商品の交換にかかる関税のすべての品目分類が撤廃され、関税は最大で4%となるだろう」と述べた。

 この会見で、イラン商工会議所のモハンマド・ナハーヴァンディヤーン会頭もこの協定書が発行したことを喜んだ上で、「これはイラン経済にとって大いなる出来事の始まりだ。シリアはイランにおける自由貿易の呪文を打ち破った」と語った。

 同氏は、イラン経済は自由貿易という環境を迎え入れるべき段階に来ていると述べた上で、「イラン経済の力は、関税という高い壁〔による保護〕を必要としない」と付け加えた。

 ナハーヴァンディヤーン氏はイスラーム諸国間での自由貿易拡大の必要性を強調した上で、「その一方で、われわれは製造業を持続的に保護することが必要だ。グローバリゼーションの時代にあっては、域内の発展というものを考えることが肝要だ」と続けた。

 同氏はまた、運輸、食品、海運、金融機関の設立、自動車製造、繊維などの分野で、イラン側との協定にサインするよう、シリア側に提案した。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:26360 )