ipadも使う新世代のイマーム
2012年05月13日付 Milliyet 紙

エルドアン首相が参加した金曜礼拝で、英語で説教したとして話題となったイマームのセルマン・オクムシュ氏は、4つの言語を解する。最新のテクノロジーに注目するイマームである彼は、説教でipadを使用する。

建築家スィナンによって建設されたクルチ・アリ・パシャ・モスクの、35歳のイマーム、セルマン・オクムシュ氏は、そのユニークな個性で注目を集めている。アクシャム紙によると、信徒らの人気を集めるオクムシュ氏は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相も参加した金曜礼拝で、「英語の説教」を行い話題となった。セルマン氏は、アラビア語、オスマン語、ドイツ語、英語の4つの言語を理解する。最新のテクノロジーに注目するイマームである彼は、説教でiipadを使用する。

■ コーラン朗誦コンテストで世界一に

10年間イマームを務めてきたセルマン・オクムシュ氏は、マルマラ大学神学部を2001年に修了し、英語経営学部で修士課程を終えた。2007年には神学部宗教教育修士課程を修了した。宗務庁が主催した2000年の、「国際コーラン朗誦コンテスト」で世界一になった。自身のウェブサイトと、ツイッターのアカウントを持っている。スーツや香水を念入りに選んでいる。仕事を始める前は言語を学ぶために、イマームになってからは各国からの招待でコーランを読むために、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、クロアチア、トルクメニスタン、ウクライナ、ドイツ、スロベニア、アメリカ、エジプト、マレーシア、シンガポール、ブルガリアなど、多くの国へ行った。

■文化大使のボランティア

国内外のコーラン・コンテストの審査員であるオクムシュ氏は、イスタンブルやその周辺の県で、「文化大使のボランティア」を務めた。子供と大人の教育という観点から、週一回イスタンブルの歴史的な場所を家族と歩く文化散歩をコーディネートした。

■トルコ映画におけるイメージはよくなかった

オクムシュ氏は、2011年にヒュッリイェト紙に掲載されたルポルタージュで、「あごひげを伸ばすことは、もちろんムハンマドの教えだが、私たちは世界の若者と交流しようとしている。私も今は若者だ。神がお与えになるなら、私も年を取ればひげが生える。トルコ映画におけるイメージは全く良いものではなかった。イマームではない人が演じた、人相の悪い端役で、ひどくみすぼらしく、法衣は最も安い生地のもので、しわだらけ、適当に巻かれた包帯のターバンといったイマームのイメージだ」と述べている。

■死からの生還

オクムシュ氏は、2002年に死から生還した。その頃ハーフズになったオクムシュ氏は、ファーティフ・モスクの庭で、人を殴った暴徒を捕まえようとしたところ、銃弾の標的となった。生死の境をさまよったオクムシュ氏は一命を取り留め、職務に復帰した。

■エゲメン・バウシュ大臣:コミュニケーションの専門家

EU加盟交渉担当大臣のエゲメン・バウシュ氏は、自身のツイッター上で、「修繕後、トプハネのクルチ・アリ・パシャ・モスクはすばらしくなっていた。ブレット端末を駆使して説教をするイマームのセルマン先生は、コミュニケーションの専門家だ」とつぶやいた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:26383 )