イマーム・ハティプ高校間でアラビア語コンテスト
2012年05月13日付 Yeni Safak 紙

イマーム・ハティプ高校間第3回国際アラビア語コンテストにおいて、トルコ最終選考が熱を帯びている。461校から1000人の教員に推薦された3000人の学生が参加し始まったこのコンテストの、チャンピオンを決める国際最終選考は5月17日に行なわれる。このコンテストは、イマーム・ハティプ高校のアラビア語授業が比類無きことや、イマーム・ハティプ高校モデルを海外に広めることを目的としている。

国民教育省の宗教教育総局協賛のもと、アカデミー言語協会やアンサル基金、そしてイマーム・ハティプ高校同窓会により主催されたイマーム・ハティプ高校間第3回アラビア語コンテストにて、トルコでの最終選考が最高潮を迎えている。アンカラ県クズルジャハマム市にあるアジアサーマルホテルにて行なわれたコンテストには、多くの参加者が詰めかけた。トルコ各地から集った27校のイマーム・ハティプ高校が競い合う決勝戦を観戦するため、広間には約500人が参席した。高揚感と熱狂に満ちたこのコンテストに関してコメントを発表した国民教育省宗教教育総局長であるイルファン・アイジャン教授は、イマーム・ハティプ高校間で行なわれるこのコンテストにより、アラビア語教育が今後拡大していくだろうと述べた。

■アフリカにてイマーム・ハティプ高校が開校される予定

今の時代は第2言語の修得が必須であると話すアイジャン教授は、このことに関してはイマーム・ハティプ高校の肩にかかっていると強調しながら、以下のように述べた。「我が国の教育・学習システムにおいては、少なくとも1つの言語(外国語)の学習が必修という状況になっていました。イマーム・ハティプ高校は、創立以来行なってきたアラビア語教育により1つの言語の修得には成功してきました。イマーム・ハティプ高校の学生たちにとって、アラビア語は単に1つの言語というだけではありません。この言語は、彼らにとってコーランの理解や職業訓練、そして親しい友好関係を築いている中東地域とのコミュニケーション手段として非常に重要です。さらには、トルコのイマーム・ハティプ的教育モデルを世界に広めることにも繋がります。ヨーロッパやアジア、そしてアフリカにてイマーム・ハティプ高校は開校し、教育分野から国家間の友好を先導することになるでしょう。われわれ宗教教育総局は、いかなる時もこの取り組みを支援します」

■アラビア語はわれわれの共通言語

コンテストの企画委員会で委員長を務めるアフメト・アウラクチャ教授は、コンテストの目的が学生にアラビア語を実践的な形で教えることであると述べ、以下のように話した。「啓示が初めて降りたその瞬間から一つの文明となったアラビア語は、そもそもアラブ人であろうとなかろうとすべてのムスリム知識人らが使っていた言語でした。この言語を審判の日まで生きながらえさせることは、われわれイマーム・ハティプ高校出身者全員の責任なのです。今後は神学だけでなく、物理学や天文学、社会学といった学問においても、アラビア語による研究成果が発表されるための基盤作りを始めようと考えています」。また、このコンテストが日々拡大していることを強調したアウラクチャ教授は、コンテストがよりハイレベルで大きなものとなることを望むと述べた。

■フトゥバを美しく詠むために競い合う

コンテストでは、学生たちが詠む作品にも関心が寄せられる。演説部門では、イスラム史において特別な地位を占める歴史的文献が大半を占める。それらの内の1つが、カリフ・エブー・ベキルがカリフ・オメルに対し垂れた教訓を含む会話集。他にも、カリフ・アリーによる信者らに向けて行なった話や、オメル・ビン・アブドゥラズィズによる影響力ある話、ハサン・バスリによる信者らに向けた教訓を含むフトゥバ、そしてタルク・ビン・ズィヤドによる有名なフトゥバの1つなどがある。学生たちはこれらの文章の中から1つを選択し、競い合う。このコンテストはソーシャル・メディアからも視聴できる。トルコにおける最終選考では、詩と演説の部門で競う学生たちのパフォーマンスが、facebook.comとarapcayarismalari.org.trの2つのサイトアドレスから投票され、この投票で1位になると表彰される。さらにはこのコンテストの枠内で、トルコで初めてアラビア語グラフィティのコンテストも開催される。

■世界はもっと近くなる

このコンテストの目的は、25ヶ国のアラブ諸国の中で3億5千万人にものぼる人々が話し、コーランの言語であるということでイスラム世界にとって大きな重要性を持つアラビア語を、より実践的に使用し、自身を文章でも言葉(会話)でも表現できる若者を育成するということを目指す。このコンテストの第1回目には、イスタンブルにある25校のイマーム・ハティプ高校から400人の学生が参加し、第2回目にはトルコ全国各地にある409校から3995人の学生が参加した。80の県から461校が参加し始まった今回の第3回国際アラビア語コンテストにて第一次予選を通過した高校は、第2次予選としてシイルトやアウル、マラトゥヤ、リゼ、クルシェヒル、サカルヤ、キュタフヤ、コジャエリ、そしてイスタンブルにて行なわれた地域最終選考を勝ち抜き、全国大会の最終選考に参加する権利を勝ち取ったのだ。トルコでの最終選考の結果1位となった学校は、最終ステージとして2012年5月17日にブルサのアタテュルク文化センターにて開催される国際最終選考会にて、ボスニア・ヘルツェゴヴィナやマケドニア、コソヴォ、ルーマニア、モンテネグロ、セルビア、クロアチア、そしてブルガリアからの学生たちと競うことになる。2012年5月20日には、金角湾コンベンションセンターにおいて世界中からの参加者らとともに行われる授賞式典にて、入賞した学校と学生らに対して賞が授与される。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:26384 )