トルコ標準時間、変更へ
2012年05月15日付 Hurriyet 紙

エネルギー天然資源省は、標準時間変更を検討している。トルコ西部では冬場、日中時間の短縮により、仕事の始業時間が日出前となる。

ジュムフリエト紙マフムト・ウルジャル記者が伝えるところによると、エネルギー天然資源省は、トルコの標準時間を従来の東経30度線(グリニッジ標準時+2時間)にかえ、45度(グリニッジ標準時+3時間)とし、サマータイムを完全に廃止する法案を作成した。これによると、トルコと欧州各国との時差は1時間増えるが、トルコ以東の国々との時差は小さくなる。標準時間変更により、特にトルコ西部では冬場、日中時間が短縮されるため、仕事の始業時間が日出前にまでずれ込むようになる。

エネルギー天然資源省が作成した法案が閣議に提出された。法案は、1日を24時間とする1925年の法改正を狙ったものである。これによると、現行の「グリニッジ標準時に従い、東経30度線をトルコ共和国全土の標準時刻とする」との文言が「グリニッジ標準時に従い、東経45度線をトルコ共和国全土の標準時刻とする」と変更される。こうしてトルコ時間の標準は、イズミト付近の30度線(グリニッジ標準時+2時間)から、ウードゥルの45度線(グリニッジ標準時+3時間)へと変わる。

標準時間の変更により、60分(1時間)の差異が生まれることとなる。法案によると、閣議で開始・終了時期を発表してきたサマータイムの実施もなくなる。トルコが標準時子午線を45度とすることで、従来時差のなかった東欧諸国との間で1時間の差が生じる。中央ヨーロッパ諸国との時差は、従来の1時間から2時間に拡大、イギリスとの時差は従来の2時間から3時間となる。サウジアラビア、イラク、イランらとの間で時差はなくなる。

■太陽が昇る前に

法案では、世界各国におけるサマータイムの実施状況についても触れられており、サマータイムは昼夜の時間が均等な赤道国家では採用されておらず、アジア・トルコ以東の国家では実施の見直しが行われ、最近では一般的に欧州・アメリカ大陸でサマータイムが実施されている、とのことである。同法案では、東経45度を基準にした場合のトルコの労働時間と日照時間に関する図表も含まれている。これによると、アンカラでは、12月、1月、2月の日出時刻が午前8時、日没は午後17時30分となる。エディルネでは、12月、1月、2月の日出時刻は8時30分となり、日没は18時である。このように、トルコ国民は太陽が昇る前に朝、出発しなければならなくなる。

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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:26394 )