イラン国会、バーレーンのサウジアラビアへの併合に猛抗議
2012年05月15日付 Jam-e Jam 紙
バーレーンをサウジアラビアに併合する案に対し、イランの国会議員らは猛烈に反発、議員190名が署名する非難声明を発表した。
〔サウジアラビアを治める〕サウード家と〔バーレーンを治める〕ハリーファ家が統治する二つの体制は、昨日リヤドで開かれたペルシア湾岸協力会議の会合のなかで、基本的に政治・安全保障上の性格を持ち、実質上バーレーンをサウジアラビアの小規模な州に変えてしまうこの案〔※〕に署名をする意向であることを示した。
※訳注:ペルシア湾岸沿いのアラブ諸国が作る湾岸協力会議を、より緊密な「連合」とする案がサウジによって提起されていることを指す。
イラン国営放送報道センターが伝えたところによると、イラン国会議員らの声明には次のようにある。
サウジアラビア、ならびにバーレーンの為政者たちは、こうした愚策が間違いなくバーレーン人民をこれまで以上に占領者たち〔※〕に対して一致団結させ、バーレーン危機をサウジアラビアに伝染させてしまうであろうということ、そして地域〔全体〕をさらなる不安定化へと導き、現在の困難な状況をさらに深刻なものにしてしまうだろうということを知るべきだ。
※訳注:サウジを中心として、湾岸協力会議がバーレーン情勢の「安定化」のために同国に軍を派遣し、駐留させていることを指す。
この声明は続けて、「偉大なるイラン国民の代表である我々は、この愚策を強く非難するとともに、政治的な強制や圧力によって国民を静めることはできないということを強調する。そして我々は、勇敢なるバーレーン人民、ならびにこの国の独立と領土の一体性に対する全面的支持を表明する」と述べている。
国会議員らは声明の別の箇所で、さらに「バーレーン人民は過去15ヵ月間、イスラーム的な自尊心と国民として流す汗、固く握られたこぶし、そして“アッラーは偉大なり”の叫びが、サウジアラビアをはじめとするすべての侵略国や占領軍に勝るということを示してきた。バーレーンの殉職者たちの清き血は侵略者たちの鋭い剣にも勝利するだろう」とも述べている。
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昨日の国会審議ではまた、ザーヘダーン選出のホセインアリー・シャフリヤーリー議員が発言のなかで「1340年〔西暦1961/62年〕までバーレーンはイランの第14の州であったことは、周知の通りである。しかし残念なことに、シャーの裏切り行為と、当時の議会が採った恥ずべき承認によって、バーレーンはイランから分離してしまった」と指摘、さらに「もし何らかの出来事が起こるのであれば、バーレーンはサウジアラビアではなく、イラン・イスラーム共和国の権利の下に置かれる〔べきだ〕。サウード家とハリーファ家によるこの陰謀と戦わねばならない」と語った。
シャフリヤーリー議員はその上で、イランの外交政策担当者に対し、本件に関して真剣な対応を取るよう求めた。
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( 翻訳者:8409088 )
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