サウジのバーレーン併合計画に対する抗議デモ、イラン全国で開かれる
2012年05月19日付 Mardomsalari 紙

バーレーン臨代、外務省に呼び出し「イランはバーレーン情勢を懸念している」

 駐テヘラン・バーレーン臨時代理大使は外務省に呼ばれ、バーレーンの現在の情勢に対するイラン・イスラーム共和国の懸念が伝えられた。外務省ペルシア湾第二課長はこの面会のなかで、バーレーン外相の発言に触れ、この主張を突っぱねた上で、バーレーン政府が同国情勢に対して適切な対応を採ることに期待を表明した。同課長は現在の難局を乗り越える唯一の方法はバーレーン人民の正当な要求にきちんと応えることであると強調した。


 他方、バーレーン真相究明委員会が以前、イランはバーレーンでの人民蜂起に何ら干渉していないことを強調したにもかかわらず、バーレーン政府はイランを内政干渉で非難、「イラン政府はこのような干渉の報いを受けるだろう」と述べた。


 AFP通信の報道によると、「バーレーンのシャイフ・ハーリド・ビン・アフマド・アール・ハリーファ外相は、金曜日にイラン人民による抗議の行進が行われることが発表された1日後の木曜日、〔‥‥〕『この連合は湾岸協力会議の(加盟国の)国民が求めているものである』と主張、さらに『バーレーンはこの王国の内政へのイランの干渉を受け入れることはできない』と続けた」という。〔‥‥〕


 バーレーンの公式通信社が伝えたところによると、同国の外相は自身の主張の続きで、「イランのこうした干渉、こうしたスタンスはただバーレーンだけを標的としているのではなく、(湾岸協力会議の)全ての国に対するものなのである」と述べたとされる。


 専門家やアナリストらの指摘によれば、ハリーファ家のこうした発言や決定は、同体制が自国民の要求にきちんと答えようとしていないことに原因があり、自らの崩壊を防ぐためならば、サウード家のくびきの下に入る用意すらあるということを意味しているのだという。


 こうしたなか、バーレーンのサウジアラビアへの併合というアメリカの計画が発表されたことを受け、イラン・イスラーム共和国の人民は金曜日、アメリカの謀略への抗議のなかで、ハリーファ家ならびにサウード家という〔米の〕傀儡政権への嫌悪の念を呼号した。


 テヘランでの金曜礼拝後の人民デモのなかで、礼拝参加者らは「アッラーは偉大なり」、「バーレーンのムスリムよ、汝はホセインに付き従う者〔※1〕」、〔‥‥〕「バーレーン国民は圧制者に立ち向かう気高き自由民〔※2〕」などのシュプレヒコールをあげ、また「アメリカに死を」、「イスラエルに死を」、「裏切り者のサウード家に死を」などと叫びながら、バーレーン人民への抑圧と圧制に対する怒りを示した。

※訳注1:ホセインはシーア派の第3代イマームで、不正義への抵抗のなかで壮絶な殉教を遂げた人物として語られている存在。バーレーンのイスラーム教徒を「ホセインに付き従う者」だと表現することで、彼らがイラン人と同様にシーア派であるだけでなく、ホセインの殉教の精神をも受け継ぐ存在であること、体制の「圧制」に対しては死を賭して抵抗するであろうことを示唆しようとしている。

※訳注2:「気高き自由民」を表す「アーザーデ」という語は、古くは「イラン人」を意味する語でもあり、それゆえバーレーン人は「イラン国民の一部」だというニュアンスを帯びている。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:8409125 )
( 記事ID:26470 )