公式統計から政府の住宅価格統制における無能さが明らかに:6年間で住宅価格が400%上昇
2012年05月15日付 Mardomsalari 紙
【政治部】アフマディーネジャード政権下で起こった最も重要な出来事の一つに、我慢できないほどの住宅価格の上昇がある。この問題は社会で大きな反響を呼んでいる。政府は近年、「
友愛住宅計画」により住宅価格の抑制に努めていたが、必要とされる専門的作業の欠如が原因で、数十億トマーンを費やしたにもかかわらず、この計画もこれといった成果を残すこともなく、ただ都市の周縁部に何階建てかの建物を目にするだけとなっている。
政府は住宅価格の統制に無力で、「ゼロ地価計画」や「
別荘庭園計画」などの計画は頓挫したまま、実行段階にすら至らなかった。政府の公式統計によると、テヘランにおける住宅購入価格と賃貸価格はアフマディーネジャード政権が始まった時から1390年(2011年)夏までの期間で、ほぼ4倍になっている。
1385年(2006年)の夏に公表された住宅省の報告によると、1384年(2005年)の春の時点、すなわちアフマディーネジャード政権発足直前のテヘランにおけるアパートメント住宅の1平方メートルあたりの平均価格は、58万7千トマーン〔約3万9千円〕相当であったと、マシュレグ通信は伝えている。1384年春に取引された平均価格が最も高かったのは第3区で、107万4千トマーン〔約7万1千円〕であった。また、平均価格が最も低かったのは第20区で、34万7千トマーン〔約2万3千円〕だった。
ところが、1391年ファルヴァルディーン月(2012年3/4月)に公表された統計センターの新しい報告からは、1390年夏にテヘラン市内の不動産業者によって取引された住宅インフラの1平方メートルあたり平均売買価格が208万3千トマーン〔約13万8千円〕であったことが示されている。単純比較するならば、アフマディーネジャード政権期に住宅価格は3.5倍以上に跳ね上がったことが分かる。
興味深いのは、テヘラン市の22ある区の内で、取引された住宅インフラの1平方メートルあたり平均価格が最も高かったのは、第1区で347万1千トマーン〔約23万1千円〕で、最も低かったのは第18区で104万6000トマーン〔約6万9千円〕であった。
この数字から分かるように、〔最近の〕住宅価格の激しい上昇はテヘランの各地で起きているということである。ところが住宅省の発表によると、84年春の時点では、テヘラン市の多くの地区の住宅価格の上昇率は、前季および昨年同時期比でマイナスだった(価格は低下していた)ということである。つまり、アフマディーネジャード政権の発足時には住宅価格は下降傾向にあったということであり、第9期政権〔=第1次アフマディーネジャード政権〕における住宅価格の上昇を、前政権〔=第2次ハータミー政権〕時代の住宅市場の動きの延長線上にあるものとして見ることはできない、ということなのである。
また政府統計によると、1384年春におけるテヘラン市の住宅1平方メートルあたりの平均家賃は2750トマーン〔約183円〕相当だったが、この数字は昨夏には1万1千トマーン〔約733円〕に達しており、賃貸コストが4倍になったことを示している。
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( 翻訳者:8410111 )
( 記事ID:26475 )