カッパドキア地方の「ガンの村」集団移転へ―建築石材が原因か?
2012年05月23日付 Milliyet 紙
ネヴシェヒル県ウルギュプ郡カライン村
ネヴシェヒル県ウルギュプ郡カライン村

集合住宅局(TOKI)は、「ガンの村」として問題になっているネヴシェヒル県のウルギュプ郡のカライン村を移転する。

カライン村のために126戸の農業集落住宅から成る新しい村を造る予定の集合住宅局は、5月28日に行われる入札により農業集落住宅の建設と並行して、村のインフラ、環境整備も行う。

集合住宅局で行われた会見によると、ネヴシェヒル県のウルギュプ郡のカライン村では33年間におよそ280人がガンによって命を落とした。村の家の壁に用いられた石材がガンの原因になったと考えられている。集合住宅局はガンによる死者が増加していることから「ガンの村」として問題になっているカライン村のために、126戸の農業住宅からなる新しい村を造る予定。住宅局は5月28日に行われる入札により農業住宅建設と並行し村のインフラ、環境整備も行う。

■エリオナイト粒子がガンの原因

カライン村の家屋や庭の壁に用いられた石材に含まれるエリオナイト粒子が、肺がんの原因になることが明らかにされている。この石材はもろく、そのため気管支に入ったこの細かい粒子が病気の原因になったとされている。

■災害地域に指定された

肺がんによって命を落とした人の割合が高いことで、カライン村は閣議決定によって災害地域に指定された。ガンによる死者がかなり多いカライン村は、同じウルギュップ郡内近辺への移転が計画されている。集合住宅局はこの計画に沿って、カライン村の住民のために農業集落プロジェクトの一環として180㎡の広さの126戸の住居を建設する。住宅建設の入札は2012年5月28日にビルケントにある集合住宅局の敷地で行われる。住宅が完成すると同時に、カライン村の住人は「エリオナイト」粒子を生みだす建物から、集合住宅局が建設する健康的で安全な住居へと引っ越す。集合住宅局は新しく作られる村のインフラと環境整備を行う。

■村民に理想的な居住区を建設する

村から都会への人口移住の結果もたらされた、歪んだ都市化の問題に取り組んでいる集合住宅局は、その一方、田舎で生活する住民へ理想的な居住区を提供するために、農村プロジェクトを実行している。プロジェクトの一環として農業に適した土地を割り当てる一方、荒廃した集落は一か所にあつめ、地域の建築的特性を生かしながら新たに作り替える。都市における住居基準に届かない家に居住する住民に、社会的設備とインフラが整えられた現代的な村で生活する機会が与えられる。

■4253戸の農業集落が建設された。

集合住宅局は農村プロジェクトの一環として、23県で4253戸の住居を建設した。アダナで210、アフヨンで249、バトマンで196、バイブルトで80、ビレジキで122、ビンギョルで89、チャンクンで222、エルズィンジャンで420、エルズルムで119、ギュムシュハーネで60、ウスパルタで105、カフラマンマラシュで119、カラマンで187、カイセリで140、クルシェヒリで116、コンヤで212、ムーラで127、スィイルトで225、スィヴァスで40、シャンウルファで935、ヴァンで78、そしてヨズガトで60の農業集落住居が建設された。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:26482 )