2023年までに3原発計画―エルドアン首相、「日本の事故で全てが変わるわけではない」
2012年05月30日付 Milliyet 紙

アンカラのカザン区にあるトルコ原子力エネルギー機構の陽子加速器施設の完成式典で、エルドアン首相は、「もはや20~30年前の原発は作られていません。日本の事故で全てが変わるわけではありません」と述べた。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は昨日、まず高速道路警備高等委員会を招集。交通事故による死亡件数を10年以内に50%減少させることを目指すとし、閣僚の交通規則遵守を注意喚起して、次のように述べた。「法治国家において、規則や原則から逃れられる者はいません。例外なく誰もが交通規則を遵守しなければなりません。閣僚であれ、通りを歩くどんな市民であれ、交通規則に対しては皆同等です。誰もが規則を遵守しなければなりません。この件で例外のある者はいません。我々は違反行為をする者は決して許しません。」

■スピーチは交通で始まり、原子力で締めくくられた

その後、エルドアン首相はアンカラのカザン区にあるトルコ原子力エネルギー機構(TAEK)の陽子加速器施設の完成式典に参加し、施設がまず保健分野での研究で重要な成果をもたらすだろうと述べた。「医学において用いられる診療機器には、放射性同位体が使われているものもあり、放射性同位体のうちフッ素18という物質だけをトルコは独自に精製しています。他の物質は全て外国から大量に輸入しています。我々はこれに年間1,000万ドル支払っています。今後は、この施設でこれらの物質を独自に精製します。将来はこれらの物質の輸出し始めるつもりです。
エネルギー消費が多いのは強大な国々です。我々はエネルギー資源を多様化させることが必要です。火力発電や水力発電だけでは進歩できないし、輸入に頼らざるを得ない天然ガスでは難しいでしょう。我々には原子力が必要なのです。」

エルドアン首相はスピーチの終わりに、原子力エネルギーが安全かどうかに関する議論に触れ、他国で行われている原子力エネルギー生産に関する分析について次のように語った。
「異なる名目でイデオロギー的なアプローチによって、原子力エネルギーに対し反対の態度をとる人々がいます。はっきりと申し上げますが、我々の目的はまず人間らしくあることです。我々は人類の繁栄のために必要な一歩を踏み出すのです。もはや原子力エネルギーには人間の生活を脅かす要素はほとんどなくなりました。基準に届くまで、ほとんど0に近い数値になっています。もはや20~30年前の原発は作られていません。日本の事故で全てが変わるわけではありません。」

■2023年までに原発3基を建設

エルドアン首相は、2023年までにアククユ原発とスィノプ原発の2基を完成させ、それ以外に第3の原発建設にも同時に取り掛かることを計画しており、2023年には生産電力の10%をこれらの原発で補いたいと述べた。原発3基の建設過程に関しては、「メルスィンのアククユ原発について、ロシアと契約しました。スィノプの原発については日本、韓国、中国、カナダといった国々と協議を重ねています」と話した。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:26563 )