イギリスの通信社ロイターは、ソマリアで次第に増えているトルコによる近年の支援・復興活動を、取り上げた。
広範な取材ファイルを準備したロイターは、「ソマリアは、トルコ政府に、グローバルな舞台でのソフトパワーとしてのイメージを強化する機会を提供した」との分析を行った。「トルコは、ソマリアで、ソフトパワーを試している」というタイトルの記事は、要約すると以下のとおりである。
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モガデシュでは、あちこちに散らばったビニール製の難民キャンプと迫撃砲の標的となっていたビルの間で、泥にまみれたトルコ人技術者チームが、新しい試掘穴が掘られるのを監督している。その一方、その警備にあたっている兵士たちが、武器を腕にかかえ、木の下でのんびりとおしゃべりをしている。
■彼らはどこにでもいく
この(トルコ)政府に雇われた建築業者らは、国連諸機関ですらその活動を隣国ケニアの安全なところから行うことを選択し、世界で最も危険といわわる町の一つにあるトルコ開発援助活動の前線にいる人々だ。
ソマリアの首都の住人らは、モガデシュが立ち入ることのできない場所であるというイメージを壊すために、国際社会が20年かけてやってきた以上のことを、トルコがたった8ヶ月で達成したと考えている。
アルカイダ系の反乱組織が8月に町から撤退したことは、干ばつに苦しむソマリアへの援助のためにまたとない機会を生み出した。約500人のトルコ援助活動家とボランティアは、モガデシュに殺到した。
安全上の規則により、国連外国人職員や外交官は軍により守られた空港以外の場所に行くことを制限されているが、トルコの援助活動家らは、防弾チョッキをつけて、自由に行動している。こうした成果は、宗教と何の関係もない。イスラム主義者のアル=シャバーブ民兵部隊は、イスラム教国のトルコの活動を、「西側占領主義者の隠れ蓑」と決めつけている。トルコのC.カリン・トルン大使は、「我々の目的は、人々への支援において他のモデルも役に立つことを示すことだ」といっている。
昨年、援助団体Doctors Worldwideトルコ支部は、武器庫のゴミの山のために使われていた建物を、モガデシュで一番のハイテクを所有する病院への変えた。それも、2ヶ月で!トルコは、モガデシュのめちゃくちゃになっていた空港を修復し、学校を建設し、何百人ものソマリア人を奨学金つきでトルコに送った。また、通りに照明をつけ、山のゴミを清掃した。
■だれに賄賂を送っているのか?
一部の欧米の支援関係者は、トルコの諸組織が、これほど急速に、またこれほど容易に仕事をするには、いったいどんな種類の取り決めをしたのかと問うている。ケニアの首都ナイロビに拠点を持つ支援団体は、トルコの資金が、政治的なブローカー、実業界の大物たち、軍指令官らのポケットに入ったのではないかと危惧している。
失望とやっかみを隠せないナイロビのある支援活動家は、「トルコは、我々ができなかった全てのことを、最速のスピードで行った。この成功は、他の人々が馬鹿みたいにみえる原因となっている」と述べた。
モガデシュの権力者たちの間で、トルコはもっとも頻繁に語られる話題だ。ソマリアのアブディウェリ・モハメド・アリ首相は、トルコがをソマリアの景観を変えた、と語る。アリ首相は、「彼らは、私たちが20年来探し求めてきたスポンサーだ。彼らは、ソマリアの「聖杯」だ」と述べたという。
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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:26628 )