クルド語教師養成のため、大学で学科設置
2012年06月10日付 Yeni Safak 紙
選択科目として開講されるクルド語の教師を養成するため、大学にてクルド語学科が設置されることとなった。またこの一方で、 PKK(クルディスタン労働者党、非合法組織)の武装解除に向け、バルザーニー・北イラク・クルド自治政府大統領の情報機関がPKKと9ヶ月間にわたり16回の交渉を行なったことも伝えられた。
エルドアン首相が「国民統合・友愛計画」と名付けた民主的解決策は、間もなく新たな局面に突入する。民主的解決の新たな取り組みの中では、クルド語教育の促進が議題となる。与党政府は、特にクルド語が学校で選択科目として開講されることに関し、新たな民主化の局面においてその範囲の拡大を望んでいる。ベシル・アタライ副首相は、「母語教育」と題して発表したこの新たな取り組みに関する詳細が、エルドアン首相により数日後には国民に伝えられると述べた。
■4年間の取り組みが首相のもとに
政府の指示により、クルド語教育の促進に向け特に国民教育省(MEB)を中心として2008年から始められた「クルド語教育」の取り組みは、現在も続いている。これにおいて、特にクルド語が学校にてどのように教育されるかという問題に対する取り組みは、すでに完了した。エルドアン首相の手元にて現在とどまり、今後は閣議に提出されると予想されるクルド語問題は、義務教育を12年間とする現行制度廃止後の段階型12年制(4+4+4)への移行後も選択科目として扱われることだ。
■シラバスの承認を期待している
MEB訓練・教育委員会もまた、新教育制度内における取り組みを完了した。2012年から2013年の教育年間にて、クルド語授業が指定された学校で選択科目として開講されるためには、政府によるシラバスの承認が必要となる。シラバスの承認後、次年度の教育年間にて選択科目のトルコ語授業はアナトリア東部と南東部にある一部の学校で授業として開講されることが見込まれる。
■成人向けのクルド語教育は市民講座にて
成人向けのトルコ語教育に関する要望は、市民教育センターが受け入れることが望まれている。このために新たな制度改正が行われることが明らかとなった。ハレ教育センターでは市民からの要望を受け、ダンス教室から裁縫教室に至るまで約200個近いプログラムを開講している。クルド語教育も、新年度からこれらのプログラムに追加されると述べられた。
■クルド語教育学部の開設
初期段階において、学校や市民教育センターにてクルド語教育が開講されることにより表面化する、教員不足を解消するためにも事前措置が行われる。クルド語の教員不足は、マルディンのアルトゥクル大学のようなクルド語の教員免許プログラムを開講する大学で対処される。クルド語の教員免許を取得した者は、学校や市民教育センターにて就業できる。新制度の下では高等教育機構(YÖK)が参入し、アルトゥクル大学のような下部組織を持つ一部の大学にてクルド語教育学部が開設される。今後の課題は、学部の需要の割合となる。
■私立学校へのクルド語教育の許可
アタライ副首相が発表した母語教育における別の取り組み内では、需要の割合によっては私立学校へもクルド語教育の許可が下りる可能性が伝えられた。国立学校にて母語教育が行われるためには憲法改正が必要であることや、この取り組みが厳しい議論を招く可能性を受け、代替的な取り組みとして私立学校においても需要の割合によってクルド語教育を行う学校の開校が承認される見通しだ。これらの学校では、単にクルド語が教えられるわけではない。英語やフランス語の教育を行う私立学校と同様に、すべての授業がクルド語で行われる。
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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:26669 )