8名殉職PKKハッキャーリー襲撃の、注目される点
2012年06月20日付 Hurriyet 紙

テロ組織PKK(クルド労働者党、非合法組織)の襲撃によりシェムディンリ郡で兵士8名が殉職した。

同事件は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相が外遊でメキシコに滞在し、バラク・オバマ米大統領を含む各国首脳らとの会議が行われている最中に発生した。

しかし今に始まったことではない:
PKKのテロ攻撃は近年になってエルドアン首相の外遊、とりわけ同首相が米大統領と一堂に会する日時と常に重なるようになった。

例えば:

-エルドアン首相は、2004年6月8日、G-8サミットに出席するため訪米した。エルドアン首相とジョージ・ブッシュ元米大統領の会談中、PKKは5年間の休戦協定を破棄すると発表し、テロ活動を開始した。

-2008年10月、エルドアン首相がトゥルクメニスタン-モンゴル外遊中に、アクテュテュン襲撃が発生した。一団のPKKメンバーが行った同襲撃により下士官1名、上級兵長6名、上等兵及び兵卒8名を含む兵士15名が殉職した。

-エルドアン首相は2009年12月7日に公務のため再度訪米した。オバマ大統領との会談まで数時間と差し迫った頃、テロ攻撃の報告を受けた。PKKメン バーらは、今度はトカト県レシャディイェ郡を攻撃した。警備勤務に当たっていた軍用車に向けられた発砲で、兵士7名が殉職した。

-同首相は、2010年5月最終週に南米諸国歴訪に出発した。歴訪中、まず最初に5月29日にトルコ国内各地でPKKによる襲撃が始まった。同襲撃で兵士及び村落警備兵と治安兵7名が殉職した。また、5月30日夜には、イスケンデルン海軍司令部の守衛交代に向かっていた兵士らに対するミサイル攻撃で兵士6名が殉職し、 7名が負傷した。

-2010年4月13日、核安全保障サミットのためワシントンに向かったエルドアン首相は、バラク・オバマ米大統領と会談した。2010年4月17日、ラディク郡で、パトカーに向け襲撃が行われ、警官2名が殉職した。

-2011年9月12日、同首相がエジプト、チュニジア、リビアを含む「アラブの春」諸国歴訪中にも、PKKは襲撃を行った:エルドアン首相が歴訪の最初の訪問国であるエジプトへ発つ頃、シェムディンリ郡でPKKメンバーらは結婚式を襲撃した。警備兵2名と市民3名が死亡した。

-2011年9月20日、エルドアン首相は、国連総会に出席するためニューヨークへ赴いた日に、連続テロ攻撃が発生した。9月20日、アンカラのクムルラル通りで爆発した爆弾により5名が死亡した。同日の晩、スィイルトで4名の若い女性を死に至らしめたテロ攻撃を行った。PKKはこの襲撃に留まらなかった。エルドアン首相は、アメリカ合衆国でオバマ大統領との会談を含む意見交換を続ける中、今度は2011年9月24日に、長銃身の銃とロケット砲でスィイルト県ペルヴァリ郡ベレノルク村の軍警察駐屯所を襲撃した。この衝突で兵士6 名が殉職した。

-そして最後に、今朝方、エルドアン首相がG-20首脳サミットのため滞在していたメキシコで、ロシアのプーチン大統領と行った会談の最中に、(PKKの攻撃により)8名が殉職したとの報せがあった。

■ ユルドゥズ大臣:「襲撃の時期選びが意味深だ」

タネル・ユルドゥズ・エネルギー天然資源相は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相が、以前ブラジルとチリへ外遊した際にもテロ攻撃が発生したことを想起させ、こういった時期選びを意味深に感じると伝えた。

同相は、「この前のエルドアン首相とのブラジル及びチリへの外遊がすぐに私の脳裏に浮かびました。外遊中に、9名の殉職者が出たことは興味深いことです。私がこういった時期に襲撃が重なった事をより一層意味深に感じていることを伝えておかなければなりません」と語った。

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( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:26767 )