ポップスのコンサート会場で服装チェック:治安維持軍の警告が現実に
2012年06月13日付 Mardomsalari 紙
http://fararu.com/files/fa/news/1391/3/23/10845_978.jpgからの転載
【社会部:アミール・パールスィーネジャード】ホルダード月22日(6月11日)月曜日、ミーラードタワーの集会ホールには異様な雰囲気が漂っていた。そこはまるで、音楽のコンサートなど開かれる予定などないかのようだった。ホールとその周辺の敷地の雰囲気は、治安部隊と指導巡回隊のワゴン車の重々しい存在感に圧倒されていた。
ミーラードタワー周辺の敷地、および入り口のドアには何十台もの指導巡回隊の車と数百名もの治安維持軍隊員が陣取り、服装の乱れた若い男女の立ち入りを阻止していた。1か月前から販売されていたチケットは購入者の手元に残ったまま、18時開演予定のポップス歌手マーズィヤール・ファッラーヒーのコンサートの第1部の座席は、多くが空席状態となった。多くの女性が、治安維持軍の隊員たちからみて「バッドヘジャービー(服装の乱れ)」に該当する服装を着用していると判断されたために、逮捕されて警察署に連行された。逮捕される恐怖から、また駐車場や、治安維持軍の隊員らよりも手前のホールの入り口付近に立っていたミーラード・タワーの守衛たちの勧めで、服装を正しに自宅に帰った人たちもいた。〔‥‥〕
コンサートでのテヘラン警察の対応は、これまでに前例がないほど厳しいものだった。ポップス歌手のコンサートに対する治安維持軍の取り締まりは、カールギャル副総司令官(社会担当)の数日前の発言に、その起源をさかのぼることができるように思われる。同副総司令官はその中で、〔イスラームの〕価値観に則っていないようなアーティストの催し物は、〔先日関係者がヘジャーブを遵守していなかったとして一部のブースが閉鎖処分に追いこまれた〕
「食の祭典」と同じように、閉鎖処分が科されるだろうと表明していた。
妻や娘と一緒にコンサートに来ていた男性たちのなかには、〔靴下をはかずに靴から素足がはだけているなど〕妻子の不適切な身なりが原因で、致し方なく自分の靴下を脱ぎ、妻子の足に履かせる人もいた。彼らはそうすることで、逮捕されたり、コンサート会場への入場を禁じられるのを防いでいたのである。ホールでは、男性用の靴下を履いた女性の横に、靴下をはいていない男性の姿が一部見られた。彼女たちはそうして、治安維持軍の長いゲートを通過し、〔コンサートホールの〕待合室に入ることに成功したのであった。
致し方なく自分の靴下を妻に身にはかせたある男性は、本紙記者に次のように述べた。「残念なことに妻は靴下をはかず、サンダルをはいた状態でした。そのために、ミーラードタワーのメインホールに入ろうとしても、入場を阻止されるであろうことは、わかっていました。また、ミーラードタワーから家までは遠く、家に帰って身なりを整える余裕はありませんでした。そこで思いついた唯一の方法が、私の靴下を妻にはかせる、というものでした」。
月曜日に行われたマーズィヤール・ファッラーヒーのコンサートにおける、治安維持軍の電撃作戦に対しては、様々な反応が示された。第8期国会で議員を務めたモハンマド・タギー・ラフバル氏は、治安維持軍のパフォーマンスを擁護する見解を示した。前国会議員の同氏はメフル通信に、「治安維持軍には道徳的・社会的安全の守護者として、何らかの無規範的な動きが社会で見られれば、ただちにその取り締まりを行う義務があるのである」と指摘している。
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バッドヘジャービーに対する治安維持軍の取り締まりは、マーズィヤール・ファッラーヒーのコンサートに来ていた一般市民への取り締まりだけでは終わらなかった。某映画女優もまた、コンサート中に治安維持軍の隊員によって逮捕されたからだ。〔‥‥〕アフマド・レザー・ラーダーン司令官は、ポップシンガーによる公演の過程で、某著名映画関係者との小競り合いがあったとの報道を認めた上で、メフル通信に「治安維持軍はミーラードタワーでのコンサートに来ていたバッドヘジャーブな個人の取り締まりを行った」と述べた。
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( 翻訳者:8410186 )
( 記事ID:26772 )