メフマーンパラスト外務省報道官「関連の国際協定を通じて、この問題に引き続き対処する」
【政治部:キャターユーン・マーフィー】さほど良好とは言えない状況にあったイラン・サウジ関係は、サウジアラビアでイラン人数名が処刑されたことによって、悪化の一途をたどっている。イランは駐イラン・サウジアラビア臨時代理大使を〔外務省に〕呼び出して、このことに抗議、また外務省報道官もこの問題がもたらす政治的悪影響〔について警告して〕、関係する国際協定を通じてこの問題に引き続き当たることを明らかにした。
バーレーンにおけるサウジアラビア軍の駐留とバーレーン人民に対する弾圧を契機に、イラン・サウジ関係は1年以上前から緊張した状態が続いており、サウジアラビアが自国の駐米大使に対するテロ計画に関与していたとしてイランを非難したことで、両国の関係冷却化は新たな段階に突入、今回イラン人4名〔ママ〕が処刑されたことで、この問題はさらに加速することとなった。
約6年前、1隻の漁船に乗っていたイラン人乗組員25名がサウジアラビア沿岸から70マイルの地点で〔サウジ当局によって〕逮捕され、スパイ行為と麻薬密輸の容疑で起訴された。今年のファルヴァルディーン月〔西暦3〜4月〕、これらの囚人のうち8名が処刑されたとの報道が各メディアから伝えられたが、アリー・アクバル・サーレヒー外相はこの報道を否定、次のように述べていた。
〔ペルシア湾岸にあるサウジ東部の都市〕ダンマーム市で収監されている我々の同胞の一部に死刑判決が下されているが、私はこの件についてサウジアラビアのサウード・アル=ファイサル外務大臣と話し合い、その結果、幸運にもこれら同胞に対する死刑判決の執行手続きは停止された状態にある。
サーレヒー外相はこのとき、イランとサウジアラビアの間で囚人の交換に関する相互協定を交わすことで、これらの同胞らの釈放と帰国に向けた環境を用意することを約束していた。
その後しばらくしたホルダード月初旬〔西暦5月下旬〕、これらイラン人たちのうち、別の10名が処刑されたとの報道が伝えられた。今回も外務省の反応は、ただ報道を否定するのみであった。そしてこの問題に関して数ヶ月もの間、相矛盾する報道が伝えられた末、サウジアラビアでイラン人数名が処刑されたことが、今回ついにイラン外務省報道官によって確認されたのである。
ラーミーン・メフマーンパラスト外務省報道官は各メディア代表との週の定例会見で、処刑された者たちは5年前に麻薬携帯の罪でサウジアラビアで逮捕され、裁判を受けていたと説明し、「この間、我々外交当局はリヤドおよびテヘランで、判決の執行停止とこの者たちに対する公正な取り調べ実現のために、あらゆる努力を行った」と指摘、その上で「サウジ政府が矛盾した発表によって状況を複雑化させ、このような事態を生みだしたのは、誠に遺憾である」と続けた。
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サウジアラビアは近年、麻薬を口実に一部のイラン人訪問者らを拘束、イラン当局もサウジアラビアを訪れるイラン人訪問者たちに麻薬を携帯しないよう警告してきた。というのも、サウジアラビアは1963年のウィーン条約の調印国であるにもかかわらず、同国で拘束されているイラン人たちへの領事の接見を認めていないからである。
〔イラン外務省領事担当次官の〕ガシュガーヴィー氏によると、現在38名のイラン国民が麻薬携帯の罪でサウジアラビアで収監されているという。
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( 翻訳者:8408061 )
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