シリア:アル=アサド大統領「我々は、その言葉が意味する全ての側面で真の戦争状態にある」
2012年06月27日付 al-Watan 紙
■新憲法下での最初の政府、宣誓式を行う・・・アル=アサド大統領:我々は戦争状態にあり、全ての政策は勝利のための方向付けられる。・・農業、住宅、地方分権、汚職対策の発展・・南側諸国、東側諸国を志向
2012年6月27日 水曜日 『アル=ワタン』
【本紙】
バッシャール・アル=アサド大統領は、以下の通り述べた。「シリアにとっての大きな課題は、必需品と社会資本の状況である。」、「我々は、その言葉が意味するあらゆる側面において、真の戦争状態を生きている。我々が戦争状態にある時、我々の全ての政策と方針はこの戦争に勝利するために方向づけられなくてはならない。」 アル=アサド大統領は、新しいシリア憲法の下での最初の政府が宣誓式を行った際、閣僚への訓示で謙虚であり続けるよう呼びかけ、「謙虚であれ。なぜなら、傲慢な人間は、空虚で失敗した人間だからである。我々が国民に向けた絶対的透明性について話したり、それへの歩みを続けたりする際、国民はそれを理解し、支持する。これは私が常時述べていることであり、問題は国民との接触の問題である。我々が国民とふれあわない時、我々は情報を伝えず、説明せず、国民は何が可能性なのか理解できない。従って、閣僚や政府を客観的に評価できない。」と述べた。
アル=アサド大統領は訓示の中で政府が採るべき政策に言及し、「(食品・必需品などの)補助金政策は継続し、放棄されていないし、今後も放棄されない。しかし補助金制度の発展が必須である。」と強調した。また、同大統領は、「汚職についての法律(立案)の多くを達成した。今次政府が、諸法規の公布を急ぐよう希望する。機材、電力、不要な出張など政府の浪費を抑制しなくてはならない。我々は危機にあり、機材を中心に浪費を抑える必要がある。」と述べた。アル=アサド大統領は浪費抑制について、、我々が苦しんでいる問題の中に、正確な数値がないという問題がある。我々は、中央統計局の統計数値は政府の統計数値と異なっていることを発見した。統計数値は、単一の研究に基づき統制されるべきである。」と強調した。
アル=アサド大統領は、「地域・国際的封鎖状況の中で、必需品を充足させること、および、客観的状況を反映したり、危機の便乗しようとする貪欲を反映したり、独占を反映したりしたした物価上昇」に対応する方策を検討する必要があると指摘した。また、「これらの諸問題は、今般の危機や、社会資本と関連している。社会資本は、テロリストによって破壊された。」と述べた。アル=アサド大統領は、「農業は戦略的部門であり、農業からは戦略的な収穫物がある。我々は、農業部門とその他の諸部門を同一視することはできない。多くの者が農業に従事し、多くの部分が農業に影響される。問題は、農業を支えるため、いかにして農産工業を発展させるかである。」と強調した。
アル=アサド大統領は、政府の政策の中の社会的側面を怠ってはならないと強調した。そして、社会政策は善意ではなく、政治・治安上の安定の基礎であり、国家が国民に負っている諸般の義務の筆頭であると述べた。
アサド大統領は公共部門について、「公共部門は重要である。公共部門は、以前の状況でもシリアの生活の全ての側面で非常に重要であることが確定したと述べられている。もし我々の下に公共部門がなければ、状況はより厳しかっただろう。」と述べた。そして同時に、「公共部門を“国家の重荷”のままにしておいてはならない。公共部門を、赤字部門、官僚的部門のままにしておいてはならない。」と指摘した。また、アル=アサド大統領は、「我々は、経済的精神を持つ必要がある。我々は、“知恵の経済”に依拠すべきである。知識はあらゆる経済部門で重要であり、その中には極めて高度な付加価値がある。なぜなら、それにかかる経費は少額だが、その市場は巨大だからだ。知識に集中することが必須であり、国家には本件について基本的な役割がある。」と述べた。アル=アサド大統領は、知恵のあるあらゆる産業を支援することが必要であると指摘、同時に、製造業を含む中小産業に集中する必要があると強調した。
アル=アサド大統領は住宅問題について、「我々は、歴代政府を通じ国家は市場で振る舞うことができるという認識で住宅政策を実施してきた。しかしながら、こうした実践は、生活における市場の基本的な願望の一部を実現し、融資を供与している。このような住宅関連事業は、国家の重荷とはならないだろう。この種の大規模事業を検討しなくてはならない。
アル=アサド大統領は全般的な経済政策について、シリアは東側諸国、南側諸国を志向すると改めて述べた。そして、「我々は、ロシア、中国、ラテンアメリカ諸国を意図しており、世界の大半は我々との関係を構築したがっている。しかし、我々は不十分であった...我々は全ての者と良好な関係を欲しているが、我々は、何が我々の真の利益であり、こうした利益の継続性がどこにあるのかを知らなくてはならない。..それ故、我々は今般の決定をし、EUとのパートナーシップ交渉があった...我々は、民間部門に対しこれら諸国と関係を築くために動くよう希望する。」と述べた。
アル=アサド大統領は政府の活動の仕組みと地方分権の実施について、「本件は枠組みの再検討を必要としている。その基盤や枠組みについて検討すべき省庁が複数ある。」と指摘した。
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( 翻訳者:高岡豊 )
( 記事ID:26857 )