エジプト:経済状況は時限爆弾、IMFは支援を提案
2012年06月27日付 al-Hayat 紙

■経済状況は時限爆弾、IMFは支援を提案

2012年6月27日『アル=ハヤート』

【カイロ:本紙】

エジプト大統領に選出されたムハンマド・ムルスィー氏は、深刻な経済問題に直面している。これらの問題には、収支の赤字や失業率の上昇から、観光収入の低下、物価上昇までが含まれる。経済状況は新政府を待ち構える時限爆弾のように思われる。

アナリストは次のようにみている。エジプトは切迫した経済危機を経験しており、新大統領は迅速で決定的な解決に着手しなければならない。ムルスィー氏は経 済問題を優先することは明らかであり、これが政府指導部候補者として経済専門家を選ぶ傾向を持たせるもので、さらには著名な反対派のムハンマド・アル=バラーダイー氏をして著名な経済専門家のハーズィム・アル=バブラーウィー前 副首相と経済専門家のズィヤード・バハー・アッ=ディーン氏を推薦せしめるものである。アル=バラーダイー氏は外国からの支援や投資を惹きつける広範な国際関係を享受している。また、ムルスィー氏は経済顧問チームを形成しようとしているとも伝えられ た。

カイロ大学の経済学のマフムード・アブドゥルファディール教授は、「経済状況は大統領にとって非常に困難なものになるだろう。我々は経済の停滞段階にい るのだから。」と述べた。また、教授は「この段階から抜け出るには、経済の軌道修正のための非慣習的な解決策の創出が必要で、おそらく生産の増加と、実業家の新たな投資への誘致を再確認する特別な実行方策を採ることで成し遂げられる。これは、成長率向上に向けた経済環境を整えるためである、」との考えである。

成長率はここ2年間で大幅に低下していた。来年も、成長率が再度上昇する前に、より一層の低下が見込まれている。同様に、失業率は約12%上昇した。アブ ドゥルファディール教授は「大統領にとっての最大の課題は、外国の投資を惹きつけ、観光市場を活性化することだろう。これは、収支のバランスを 再び取り戻し、中央銀行が保有する交換可能通貨準備高を回復させるためである。中央銀行の保有する通貨準備高は一年で半分にまで減少した。」と指摘した。さ らに、これには「第一に政治的安定の回復と、高い治安レベルの保障が必要である」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:増田里紗 )
( 記事ID:26860 )