撃墜軍機のパイロット2名の遺体、海底で確認―参謀本部発表
2012年07月04日付 Hurriyet 紙
6月22日シリアによって撃墜されたトルコ軍機の操縦士2名の捜索活動は、生存を信じて何日も続けられていたが、悲しいニュースが今日届いた。トルコ参謀司令本部は、シリアに撃墜された軍機の操縦士2名の殉死とその遺体の海底での確認を発表した。イスメト・ユルマズ国防相は、金曜日に操縦士の葬儀が行われる、と語った。
参謀司令本部は、インターネットサイトにて、以下のように発表した:
「2012年6月22日東地中海の国際空域にて、我々トルコ空軍司令本部所属のRF-4戦術偵察機はシリアに撃墜された。偵察機の残骸及び操縦士の捜索活動の結果、空軍大尉ギョクハン・エルタン操縦士、空軍少尉ハサン・ヒュセイン操縦士の遺体が海底で確認され、遺体を船に回収する作業が続いている。
操縦士2名のご冥福をお祈りするとともに、その御遺族、軍友の皆様に心からお悔やみを申し上げます。」
■タイタニック号の残骸を発見したノートリス号も捜索に加わる
シリアによるトルコ軍機撃墜の2日後、操縦士のものと思われるヘルメットやブーツなどが見つかった。軍機の沈んだ深海1260メートル付近で操縦士の捜索は続いている。軍機及び操縦士の発見のため世界一の海底調査船ノートリス号も捜索に加わった。
■殉死者の父:「祖国に平安を」
遺体が発見されたハサン・ヒュセイン・アクソイ空軍少尉の父オスマン・アクソイ氏は、次のように語った。
「皆様にもお悔やみを申し上げます。祖国に平安を。神は、息子をもっとも高い天に引き上げました。息子は今とても高いところにいます。息子は私にとってかけがえのない存在でした。(今でも)息子は生きていて、目の前にいます。今も目の前に息子を見るように感じます。国のため、我々はこうして立っています。国のため、我々は決してあきらめません。神の御加護により、我々はこうして立っていられるのです。息子は死んでなどいません、生きています。聖なるラート・カンディルの夜にこの知らせが届いたのは、また特別です。アッラーが我々にお与えになったことだからでしょう。残された殉死者たち、残された彼の友人たちは、いつも彼に続き、あきらめず、この道を進み続けます。」
■ダヴトオール外相:お悔やみを言う
操縦士の遺体の確認後アフメト・ダヴトオール外相は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスtwitter上で以下のような発表を行った。
「シリアによって我が国の軍機が撃墜された。軍機に乗っていた二名の勇敢な操縦士は殉死し、その遺体が発見された。彼らのご冥福を心からお祈りする。この痛ましい事故発生日以後、戦友を発見するため24時間体制で捜索に当たったトルコ軍各位、捜索救援隊、及び初日から冷静さを失わずに待っていた御遺族の方々に、心からお悔やみ申し上げます。」
■金曜日に葬儀
アメリカ独立記念日のレセプションに出席したイスメト・ユルマズ国防相は、出口付近で記者たちの質問に答え、殉死した空軍大尉ギョクハン・エルタン操縦士と空軍少尉ハサン・ヒュセイン・アクソイ操縦士の葬儀は、金曜日マラトゥヤにて執り行われると述べた。
ユルマズ国防相は、操縦士たちが軍機の残骸から見つかり、先に発見されたブーツやヘルメットが彼らの所有物であることが確認された、と語った。
国防相は、軍機のモーターが昨日発見され、今日には別の部位が発見されたことも述べた。また、トルコ軍機がシリア領海内で撃墜されたとの主張をどう思うかときかれたユルマズ大臣は、「これまで、参謀司令本部や我々政府側から世論発表されたのが、もっとも正確な情報だ。我々は、国民に隠し事はしない」と述べた。
■リチャルドーネ在アンカラ米大使からのお悔やみ
フランシス・リチャルドーネ在アンカラ米大使は、記者たちの質問に以下のように答えた。「我々にとって重要な現実は次のようなことだ。非武装の飛行機が何の警告もなしに攻撃された。それ以外のことは、まったく本質的ではない。操縦士の遺体が見つかったことこそ、とても痛ましい現実だ。同盟国の飛行機が攻撃された。我々にとって重要なのはこのことだ。心から御冥福をお祈りする。私個人として、また米国国民及び米国大統領を代表して、殉死者に謹んで哀悼の意を捧げる。」
■「詳細が説明されるだろう」
レセプションに出席した外務省高官は次のような説明を続けた。
「殉死した操縦士の遺体はトルコ軍機が墜落したと思われる地点から0.4マイル(約644メートル)沖で発見された。しかし米国は、軍機が10マイル(約16キロメートル)南にあるかもしれないとしていた。遺体に関しても専門的な発表が行われるだろう。今後、全メディアに向けてこの事故に関する詳しい説明がなされ、映像が作成され、正確な地図も作成中だ。記者発表ではそれらも配られる。ロシアに情報提供を求めたというのは誤報だ。接触はあったが、情報提供は求めていない。トルコ側に十分な情報がある。」
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( 翻訳者:大久保はるか )
( 記事ID:26917 )