メフディー・ターエブ「内部からの一部の裏切りが物価高の原因」
2012年07月14日付 Mardomsalari 紙

 しばらく前、政府当局者たちは、物価高は外国の仕業によるものであり、敵がこれにかかわっているとして、〔政府の〕無計画さや無能力ぶりは経済問題には無関係との立場を取っていた。さてこうしたなか、原理派に連なる勢力の関係者で、「アンマール部隊」〔※〕司令官を務める人物が、物価高の原因の一つは内部からの一部の裏切りによるものであり、それらはすでに特定され、対策が講じられたとの見方を示した。

※訳注:「アンマール部隊」とは、社会一般を啓蒙し、敵による「ソフトな戦争」を未然に防ぐことを目的に、約1年半前に立ち上げられた極右組織の一つ

 利益至上主義者たちによる国の経済システムへの妨害活動に対しては、〔政府の側から〕これまでもたびたび警告が発せられてきたところであるが、しかし政府は依然として物価高・インフレを抑制できずにおり、多くの専門家たちからは批判の対象となっている。

 〔マーザンダラーン州〕マフムードアーバード県からファールス通信が伝えたところによると、「国民生産とバスィージ思想」と題されたシンポジウムが、同県のイスラーム指導局「ガディール」センター内で、政府当局者や宗教指導者、革命防衛隊員、及びバスィージ(民兵)隊員らが出席するなか、革命防衛隊によって開催された。

 そこでのスピーチで、ホッジャトルエスラーム・メフディー・ターエブは、「時のイマーム」の降臨を待ち望む人たち、および世界のムスリムの後見人の兵士たち〔※〕の集まりに出席できることに喜びの意を表しつつ、次のように述べた。「我々は今、きわめて重大な時代状況の中にいる。今日われわれが特別の注意を払うべき最も重要な問題とは、イスラームの目覚めが世界中で生じようとしていることである」。

※訳注:「時のイマーム」とは、シーア派の信仰で終末の時に現れるとされる救世主マフディーのことで、現在お隠れ状態にあるとされる。また「世界のムスリムの後見人」とはハーメネイー最高指導者のことで、その兵士たちとは、ハーメネイー最高指導者に忠誠を誓うイラン・イスラーム共和国の兵士たちのこと、ここでは革命防衛隊員やバスィージ隊員らを指す。

 アンマール部隊司令官は、イスラーム共和国の誕生から今日まで33年が経ったが、国内において戦いのなかった日は一日としてなかったと指摘した上で、次のように言明した。「〔‥‥〕今日もまた、〔国連安保理常任理事国+ドイツの〕5+1による〔核〕交渉が行われるなど、我々が依然として戦いの最中にいることが証明されている。しかしながら、こうした戦いを起こしたのは、我々の側ではない。そうではなく、それは他人〔=欧米諸国〕が我々に対してふっかけてきたものなのである」。

〔‥‥〕

 ターエブ師は以前からのイランとアメリカの関係断絶に言及して、「我々とアメリカが交渉を行い、関係をもつことを望んでいる人もいる。問題は、我々自身が過去、アメリカとの関係を断ってきたのか、それとも彼らの方からそうしてきたのか、ということだ」と指摘し、次のように続けた。

〔イランとアメリカの〕関係はテヘランにあったスパイの巣窟が占拠された後、当時のカーター米大統領の宣言によって、彼らの方から一方的に断たれたのだ。故きイマーム〔=ホメイニー〕は当時、アメリカと我々の関係は、まるで狼と雌羊のようなものであると仰ったが、実に見事なご指摘である。そもそも、もしアメリカ人がイランとの関係を望んでいるというのであれば、なぜ彼らは、武器購入で支払われたイラン側の資産60億ドルと、当時のシャー政権の資産30億ドルを凍結し、我々に返そうとしないのか。

〔‥‥〕

 アンマール基地司令官は、故イマームが「我々はこの国の旗と体制が、その本物の所有者、つまり時のイマームの手に渡ることを望んでいるのだ」と述べられたことに言及しつつ、「サウジアラビアにワッハーブたちの軍隊が居座り、世界の抑圧者たちが〔世の中に〕存在している以上、〔救世主の〕降臨はありえない。ちょうどシャーを国から追放したように、こうしたことが〔サウジ等の国で〕起こるよう、他の国々を支援しなければならない。そうすることで、第12代イマームが降臨する環境を整える必要があるのである」と続けた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
関連記事( ナグディー司令官「価格吊り上げの主な原因はイランの経済システムへの敵の浸透」)

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:8410134 )
( 記事ID:27074 )