殉教者財団最高指導者代理「なぜタイに行く方がマシュハドに行くより安いのか」
2012年07月19日付 Mardomsalari 紙

 殉教者財団最高指導者代理のホッジャトルエスラーム・ラヒーミヤーンは、欧米諸国の投資の多くがツーリズム部門に向けられており、年間500万人もの人がイランから売春の中心地となっているような国々に旅行していると指摘した。同師によると、たとえ旅行者1人につき売春のために1000ドルだけが使われたとしても、1年間で50億ドル〔※日本円で約3900億円〕もの金額が売春に使われた計算になるという。

 イラン労働通信記者が伝えたところによると、「イマーム・レザー百科事典」のお披露目式でスピーチを行った「殉教者財団・傷痍軍人問題」最高指導者代理のホッジャトルエスラーム・ラヒーミヤーンは、旅行ツアーをめぐる乱れた状況について触れた上で、「旅行代理店とツアーが主にやっていることとは、まさにこのようなこと〔=売春〕を目的としているのである。新聞紙上においてすら、こうしたことの宣伝が行われている〔※イラン国内紙に掲載されている宣伝の多くを、海外旅行に関する宣伝が占めている〕。イラン電信電話公社もそのための〔宣伝用の〕SMSを送っている。こうしたSMSはわたしの所にも届いたくらいだ」と述べた。

 ラヒーミヤーン師は、こうしたツアーの実際の費用は高くつくにもかかわらず、国内では安価に提供されているのはなぜかとの疑問を提示した上で、「例えば、『タイ一週間の旅行でたったの49万7千トマーン〔※公式レートで約3万3千円〕』などと宣伝するSMSが私のところに来たが、ここで問いたいのは、マシュハドや他の〔国内の〕街への旅費はこれよりもずっと高いのに、タイへの旅行費用の残りはどこから賄われているのか、という疑問だ。費用の残りは、アメリカ政府がイランに対する文化的侵略のために計上した、あの200億ドル〔の予算〕から賄われているに違いないと、私はにらんでいる」と述べた。

 殉教者財団最高指導者代理は、国の旅行産業に関して非現実的な宣伝が〔政府によって〕行われていることを批判した上で、「我が国は《世界の旅行したい国》の10位に位置している、などと宣伝されているが、それはウソであり現実でない。他方、われわれはツーリストの呼び込みという政策のなかで、ツーリストの代わりに、〔イスラーム世界から聖地を経めぐる〕参詣者を引きつける方向へと舵を取るべきだ。なぜなら、〔ツーリストというのが西洋の概念であるのに対して〕イスラームには参詣者〔というカテゴリー〕があるからだ」と述べた。

 同師は続けて、「たとえツーリストの呼び込みのために、肘のところまで手に蜂蜜をつけて、西洋人たちの口元にもっていっても〔=西洋人相手に至れり尽くせりのサービスをしても〕、彼らは満足せず、あれやこれやと再度文句を言ってくるからだ」と指摘した。

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( 翻訳者:8410128 )
( 記事ID:27139 )