オーストリア法務省は、フォアアールベルク州の国立病院で割礼手術を禁止する指示がなされていたことを受け、会見を開いた。法務省は会見で「宗教上の理由で行なわれる割礼は罪と見なされない」との見解を示した。
フォアアールベルクのマークス・ヴァルナー州知事は、オーストリア全土で大きな反発が起きたこの割礼禁止の背景には法律の不明確さがあると述べた。州知事の質問に対する回答として会見が行なわれ、割礼手術を行なった医師に対しいかなる刑罰も適応されないことが明言された。
会見で法務省はこの決定の理由として両親の許可権を挙げたが、割礼が子どもの安楽を損なうことを誰も否定しなかったことにも言及した。法務省は割礼は道徳に反しないと強調し、整形手術に関連する新しい法律ではムスリムとユダヤ教徒の子どもに対する割礼の実施は医師の決定に委ねられること、ただし実施される場合、両親の許可の下で行なわれるため刑罰の対象にはならないことを明らかにした。
以前、ドイツのケルン地方裁判所で割礼を「傷害罪」と見なすという決定がなされたが、この会見によって、オーストリアではこれを判例としないことが明確になった。
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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:27216 )