イスタンブル・アジア側で初の地下鉄開業―カルタル・カドゥキョイ間32分
2012年08月17日付 Milliyet 紙


カドゥキョイ―カルタル地下鉄道の開業に際し、エルドアン首相は、初年度で572台のバスと1227台のミニバスの廃止を予定していると語った。エルドアンは、地下鉄が年間11億リラ(約490億円)の経費削減になることも明らかにした。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相立ち会いのもと、全長22kmのカドゥキョイ―カルタル地下鉄道が今日(8月17日)開業した。アジア側で初の地下鉄によってカドゥキョイ―カルタル間は32分に縮まった。

イスタンブルのアジア側で初の地下鉄が開業した。

カドゥキョイ―カルタル地下鉄道の開通セレモニーで、エルドアン首相は次のように述べた:「(開業まで)約7年かかりました。31億リラ(約1370億 円)をかけ、22kmの路線を完成させたのです。この路線は、2.5分毎に列車が運行するという、今までにない素晴らしい鉄道です。この時間は今後より短縮されていくでしょう。90秒に一本カドゥキョイからカルタルへの列車が出るようになります。アジア側で初の地下鉄における技術的なインフラは革命的です。電車には運転士がいません。運行司令センターの技師がマウスの操作によって電車を動かすのです。

この路線は、一人当たり年間15日近い時間の節約を保証します。この路線と一緒に、イスタンブルには年間11億5300万リラ(約510億円)の経費削減をもたらすでしょう。この路線が作られなければ、カドゥキョイ―カルタル間は、毎年32台のバスと67台のミニバスを新たに導入する必要がありました。初年度で572台のバスと1227台のミニバスの廃止を予定していますので、このことも交通事情を大きく改善させることでしょう。

カドゥキョイ―カルタル地下鉄道は4日間無料で運行されます。イスタンブル市民の皆さんに公共交通を選択してもらいたいのです。

エルドアン首相は、イスタンブルの交通渋滞に言及し、「イスタンブルには1日当たり450台の車両が入ってきます。これが深刻な交通渋滞を引き起こしています。この(状況の)修理点検が行われずに他のことが行われていたら、この問題をどう説明したらよいのでしょう。これまで出版や視覚メディアの右も左も(この問題を)攻撃してきました。そうした動きは、深くは公正発展党政権をどうやって引きずりおろすかに関わっていたのです。現在行われている橋のメンテナンス工事はすぐに終わらせます。この工事を行うのに、最もよい季節が選ばれまたのです」と語った。

■マルマライの完成は2013年10月

首相は、イスタンブルのもう一つのプロジェクトに関して、「目標は来年の10月29日までにマルマライを完成させることです。2階建ての地下鉄管は、2015年に完成予定です。イスタンブル交通のプロジェクトの大部分は終わっています」と語った。

■共和国史上、最高額の投資

共和国史上、最高の地下鉄への投資額となった22kmのカドゥキョイ―カルタル鉄道は、カドゥキョイ―カルタル間の走行時間を32分まで短縮した。1日に 70万人が利用予定のアジア側初の地下鉄は、16の駅で構成される。駅はカドゥキョイ、アイルルクチェシュメ、アジュバデム、ウナラン、ギョズテペ、イェニサフラ、コズヤター、ボスタンジュ、キュチュクヤル、マルテペ、フズレヴィ、ギュルスユ、エセンケント、ハスターネ/アドリイェ、ソーアンルク、カルタル である。

144の車両が路線で利用されるが、全ての列車に運転士が乗務しないという特徴がある。これにより、深夜の駐車、修理点検のための作業場への車両輸送などの作業は、制御センターの技師によって、運転士なしで行われることとなる。このことは、地下鉄の経営と可動性に利益をもたらすだろう。

暖房、冷房、換気のような特別な機能をもつ車両で、内側と外側は、閉回路カメラシステムによって監視される。車両内の運行地図により、乗客には、列車がどの駅に向かっており、どの駅を過ぎたのか、別の交通システムへの乗り換え地点について情報が提供される。

カドゥキョイ―カルタル地下鉄道で使用される車両には、車両間を双方に行き来できる連結部があり、全ての列車に、乗客への情報提供や広告のための乗客インフォメーションスクリーン(LCDスクリーン)が8台設置されている。

この路線の総工費は16億ドル(約1270億円)であったが、カイナルジャまで延長されると、距離は24.5kmに到達し、総工費は19億ドル(約1510億円)になる。

2013年に、マルマライが、イェニカプの地下鉄、メトロバス、トラム、海上バスと接続し、金閣湾地下通路橋が完成すれば、完全に統合される。そしてイスタンブルのあらゆる場所に数分で到着することが可能となる。

完全に統合されれば、2013年にはカルタル―トプカプ間は55分、カルタル―アタテュルク国際空港間は81分、ウスキュダル―イェニカプ間は9分、バ シャクシェヒル―ウスキュダル間は54分、ウスキュダル―アタテュルク国際空港間は45分、タクスィム―アタテュルク国際空港間は43.5分、カルタル― 第4レヴェント間は66分、イエニカプ―ハジュオスマン間は33分となる。

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:27385 )