ハーメネイー最高指導者「詩も国家の抱える問題に無関心ではありえない」
2012年08月06日付 Jam-e Jam 紙
ペルシア語話者の詩人・芸術家ら、イマーム・ハサン・モジタバー生誕記念祭でアーヤトッラー・ハーメネイー閣下に謁見
預言者一門のイマーム・ハサン・モジタバー〔※〕生誕記念祭の晩餐会が、イラン、アフガニスタン、タジキスタン、及びインドのペルシア語詩人らをはじめとする文化人・芸術家を招き、ホセイニーイェ〔※〕「イマーム・ホメイニー」で開かれた。この記念祭では、詩人たちが革命最高指導者に謁見するために、一堂に会することが毎年恒例となっている。
※訳注:「ホセイニーイェ」とはシーア派イマームたちの殉教に関連した行事の行われる宗教施設のこと。イマーム・ハサン・モジタバーはシーア派の第2代イマーム・ハサンのこと。
「アーヤトッラー・ハーメネイー閣下の作品を保護・出版する会」の広報サイトによれば、閣下はこの会見で、詩を国民の宗教、倫理、そして革命運動に奉仕させることの必要性について強調した。
革命最高指導者は、「我が国では、詩の隊列が速やか且つきちんとした足取りで、正しい方向に向かって前進している」と指摘した上で、「こうした運動を続けることによって、親愛なるイランの国は、世界、なかでも域内の文明・文化に対し、再び価値ある贈り物を贈ることになるだろう」と述べた。
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はさらに、次のように付け加えた。「詩は詩的感情を表現するための器であるだけでなく、価値観に奉仕するものでなければならない。詩人は自らの義務及び責任を果たす上で、この天賦の才を宗教、倫理、革命及び知的向上のために役立てねばならない」。
同師は、そのためには〔詩の形式ではなく〕内容を豊かにし、その上で感情的沸騰〔を表現すること〕が大切だと指摘し、次のように言明した。「詩は人々の宗教的知識や倫理観、及び国民の革命運動に貢献しうる。これは一つのガザル(叙情詩)のなかに1〜2句ほど、革命的、倫理的、知的詩句を入れることで実現されるのであり、効果も高い」。
閣下は〔詩作においては〕「適切な語句」、「テーマ設定・テーマ取得」、「詩的で優美な感覚」の3本柱が重要だと指摘し、「詩という形式も、国家の抱える諸問題に対して無関心ではあり得ない。それを無視することはできないのである」と述べた。
革命最高指導者は、我が国が直面している現実・問題の一例として、イランの権利に対する「大いなる核の抑圧」、ならびに科学者たちへのテロ行為を挙げ、以下のように明言した。
抑圧戦線は自身のプロパガンダ力や政治的組織力を総動員して、実に下劣な態度で、イラン国民の前に立ちはだかっている。我が国民も抵抗を続けている。この国家的事態に対し、責任ある詩人たちは目をそらしてはならない。なぜなら、真と偽の闘いで態度を保留するようなことはあり得ないからだ。
革命最高指導者は、愛国心を主張しながら「強要された戦争」〔=イラン・イラク戦争〕や「敵の不法占拠」〔=パレスチナ問題〕の問題に無関心を決め込む者たちがいることに触れ、「こうした者たちは虚無主義や怠慢を喧伝し、宗教や倫理、国の抱える根本問題に対する無責任を言い広めている。その一方で、外国人や敵に対する〔自身の?〕コミットメントについては、何も言おうとしない」と指摘した。
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( 翻訳者:8408172 )
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