ガーズィアンテプ・カルシュヤカ警察署に爆弾攻撃、8名死亡!
2012年08月21日付 Milliyet 紙


PKK(クルディスタン労働者党、非合法組織)のメンバーは、昨日の夕方、ガーズィアンテプで爆弾を搭載した自動車を爆破し、バイラムを血で染めた。
ガーズィアンテプのエルダル・アタ県知事は、車を爆破させるこの襲撃によって8名が死亡し、64名が負傷したと発表した。


警察署を標的としたこの襲撃によって辺りがあたかも戦場と化す中、市民バス2台と自動車2台が炎上し、周囲の事業所や民家、車両が損害を受けた。市民はパニックに陥り、憤った群衆がBDP(平和民主党)の建物へ向かったため、警察が警備を行なった。

爆発はシェヒトキャーミル市の中心部に位置するカルシュヤカ警察署の前で、19時45分頃発生した。
事業所の集まるこの地域で最も通りが混み合う夕方の時間帯に、テロリストは破壊力の高い爆発物を搭載した自動車を警察署から10~15メートルの場所に駐車しその場を去り、遠隔制御装置を用いて爆破した。耳をつんざくような爆発によって自動車は宙に浮き、停留所で乗降扱いの途中だった市民バス2台と外国のナンバープレートを付けた車が炎上、周囲の建物のガラスが割れ、自動車が破損した。

■修羅場と化した

爆発により火の玉になった市民バスの乗客と周囲にいた人々は、自らの命を救おうと必死になった。カルシュヤカ警察署の職員を含む多くの人々が負傷し、脱出できなかった数人のバスの乗客は生きたまま炎に包まれた。負傷者は救急車で病院に搬送され、献血を募るアナウンスが行なわれた。保健省は病院に緊急体制をしき、バイラムで休暇を取っていた医師と病院職員を招集した。多数の負傷者の中で重傷者は手術を受けた。

■爆弾を積んだ車は捜索されていた

ガーズィアンテプ県警察署は、ムスタファ・ケマル大学の学生でシャンルウルファ県スルチ市に住民登録されているメフメト・エミン・ハサンダーという人物が、2週間前、爆弾を搭載したナンバープレート27 E 7278 の車でガーズィアンテプに入ったという情報を入手し、全署に注意を促していた。にもかかわらず警察がどうしても見つけることのできなかったこの人物が、襲撃の犯人であると考えられている。
警察組織は爆弾を搭載した車を停め立ち去った人物の特徴を公開し、逮捕のため捜索を始めた。

■群衆はBDPの建物を目指した

襲撃に怒りを抱いた多くの人々が現場を訪れ、PKKとアブドゥッラー・オジャラン氏を批判するスローガンを叫んだ。
また、500人がBDP(平和民主党)の県支部を目指し行進した。警察官は、憤慨した群衆が建物に近づくのを防ぐため、建物の周囲で厳重な警備にあたった。

■目撃者がその瞬間を語った

爆発が起きた後、目撃者がその瞬間を語った。人々が陥ったパニックについて語った市民は、「一撃のもとに辺り一面が炎に包まれました。たった二秒間の出来事です。何があったのか分かりません、爆発が起きたと思えば火事になりました・・・」と述べた。別の目撃者は、「爆発が一回起きました。私たちは何があったのか分からず、ただ耳を塞ぎました。炎が上がりました」と話した。爆発の瞬間、慌ててバルコニーに出たと語る女性は、「私は夕方のお祈りのとき、『神様、災難から私たちをお守り下さい』と唱えました。それから5分も経たないうちに大きな音がしました。嫁の一人はここに、もう一人はあちらに住んでいます。思わず『ああ、身代りになれたら。嫁たちはだめかもしれない』と言いました。でも嫁たちは無事だと分かりました」と語った。

■県知事:8名が死亡、64名が負傷

ガーズィアンテプのエルダル・アタ県知事は、爆発物を積んだ自動車による襲撃によって8名が亡くなり、64名が負傷したと発表した。市内の病院で治療を受けている負傷者の一部は重体であることが明らかになっており、死亡者数が増えることが懸念されている。
住民を憤慨させたこの襲撃の後、多くの人々が負傷者への献血のため病院に殺到した。
襲撃に対する反発を露わに集まった集団が、望ましくない事態を起こさないよう、警察が警備を行なった。憤った群衆はBDP県支部に歩いて向かい、警察の警備をよそに建物に投石する者も出た。

■オメル・チェリキ副党首:「PKKは市民を直接攻撃しはじめた」

オメル・チェリキ公正発展党副党首は、ガーズィアンテプで起きた、爆弾を積んだ自動車の爆破による襲撃について、ツイッター上で声明を出した。チェリキ副党首は、「PKKは市民の支持が得られないとなると、アンテプで市民を直接攻撃しはじめた。PKKは町を混沌に陥れようとしている」と述べた。
オメル・チェリキ副首相の声明は次の通り:

「PKKは当初『革命的市民戦争を始めよう』と言っていたのに、市民の支持が得られないとなると、アンテプで市民を直接攻撃しはじめた。この新たな展開は、PKKの背後に存在する組織の目的に適うものである。PKKは町を混沌に陥れようとしている。国民を挑発している。これに対しすべての国民は分別のあ る行動で答える必要がある。誰であっても、警察や軍の任務を妨害してはならない。」

赤新月社は、ガーズィアンテプの病院に輸血用血液を提供した。ガーズィアンテプで今日の夕方爆弾を搭載した自動車の爆破による襲撃の後、トルコ赤新月社はガーズィアンテプの病院に100ユニットずつ輸血用血液を届けた。
襲撃の後、市民たちはガーズィアンテプ献血センターに殺到した。トルコ赤新月社の専門家チームは、献血を申し出た市民たちから採血を続けつつ、ガーズィアンテ プの病院に100ユニットずつ輸血用血液を届けた。トルコ赤新月社は、全国の献血センターで、献血に訪れる市民たちを迎える準備ができているとしている。さらにマラトゥヤ献血センターからも、ガーズィアンテプへ至急血液が送られたことが明らかになっている。

■シャーヒン大臣:「8名が死亡、66名の負傷者のうち9名が重体」

ガーズィアンテプ選出のファトマ・シャーヒン家族社会政策相は、県知事府に設けられた緊急対策本部で会見を開き、爆発によって8名が死亡し、66名の負傷者のうち 9名が重体であると述べた。シャーヒン大臣は、負傷者には警察官2名が含まれていること、大多数が応急処置を受け退院したことを明らかにした。大臣は国民に冷静な行動を呼びかけ、献血の必要はなく、すべて統制がとれていると述べた。また大臣は、挑発に言及し、知性と忍耐をもってのみ事件を乗り越えることがで きると強調し、次のように述べた。:

「愛国主義とは国を愛することです。今、冷静になることとテロ組織の挑発に乗らないことが必要とされています。したがって頭を冷やし、負傷者の一刻も早い回復を願いましょう。ガーズィの町(ガーズィアンテプ)は大きな危機を力強く乗り越えた町です。住民は思慮深く、だからこそガーズィ(戦士)の町になったので す。我々はすべてを知性と忍耐によって引き寄せてきました。今後の成り行きもそうやって導きましょう。この事件によって新たな立場に立とうとする者がいることは明らかです。彼らの思惑通りにならないようにしなければなりません。我々は過去にそれを成功することができました。今だって成功させましょう。」

シャーヒン大臣は、警察や軍が情報収集と技術的捜査を続けており、その結果は新聞によって国民と共有されると述べた。

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:27407 )