■経済協力促進のための8つの協定にエジプトと中国が調印
2012年8月29日 水曜日 『アル=アハラーム』
【北京:アマーニー・マージド】
昨日(28日)北京の大人民会堂で開かれたエジプト・中国拡大会談の中で、ムハンマド・ムルスィー大統領は、「エジプト人民は、完全なる自由を手に入れてから、復興、建設、開発において新たな段階に入り、友好国との協力を切望している。」と強調した。
ムルスィー大統領は、「中国人民は、エジプト人民にとって最も重要な友人の一人である。」と述べた。
中国の胡錦濤国家主席は、「ムルスィー大統領の中国訪問は、より多くの前進と発展を実現することによって、両国の二国関係を後押しするだろう。」と強調した。
両首脳は、共同協力関係を強化することと、あらゆる分野でそれを深化させることの必要性を確認した。
ムルスィー大統領と胡錦濤国家主席の両間には、一対一での協議の後、経済、貿易、農業、観光、通信、環境、二国間での投資の促進を含む、共同協力分野8つの二国間協定の調印が行われた。
エジプト大統領府の公式スポークスマンであるヤースィル・アリー氏は、エジプト・中国間での首脳会議の後、「両首脳は、シリア人の流血を止めるためにシリアの危機を終わらせること、パレスチナ問題を支援することの必要性について合意した。」と表明した。
以下同スポークスマンは、「今回の訪問には2つの目的があり、その1つは政治的なものでで、2つ目は経済的なものである。」と言及した。
さらに「政治的な目的に関しては、ムルスィー大統領は、胡錦濤国家主席からパレスチナ問題への支援の約束を取り付けた。同様に、中国は、対外的な軍事干渉をすることなしに、エジプトとともにシリア危機の解決のため行動することを約束した。」と付言し、ムルスィー大統領は、会合の際にシリア危機の解決に向けたエジプトの提案を説明した。」と指摘した。
同氏は、エジプトはシリアへの対外的軍事干渉には反対である。なぜなら、その結末はよいものにはならないからだ、と言を強めた。
今般の訪問の経済的側面に関しては、ヤースィル氏は「ムルスィー大統領は、中国側に対してエジプト国内で実施する、多くのプロジェクトを提示した。その中には、砂漠地帯でのシリコン計画、領海で漁をするための、共同船団のプロジェクトがある。」と強調した。そして、「ムルスィー大統領は、エジプトでの投資の増大を呼び掛け、中国はエジプト経済に対して支援することを約束した。」と付言した。
両者の間で調印がされた8つの協定には、中国が4億5千万元(約7000万ドル)に上るを資金供与をすることについての経済・技術協力分野での合意が含まれている。それは、社会資本・電気・環境部門における様々な共同プロジェクトを実施するためのものである。その他に、警察車両300台の供与、スチール廃棄物の処理に関する合意覚え書き、環境保護分野での協力、観光協力部門での合意、農業における現地調査部門での合意、中・小規模プロジェクト支援のための、中国開発銀行からの2億ドルに達する簡易ローンに関する合意がある。
同様に、今般の諸合意には、中国国営開発銀行とエジプトの科学研究省との枠組み合意が含まれているが、それは、計画と提言に関わる協力に関するものである。またエジプトの通信省と中国の情報・工業省間での協力のための合意覚え書きを代表する合意も含まれている。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:西舘康平 )
( 記事ID:27472 )