与党、憲法改正でスカーフ全面解禁を断念?
2012年09月05日付 Milliyet 紙


公正発展党(AKP)は、新憲法の作成作業において、スカーフを着用する人が公的機関で働くことを可能とする提案を断念した。
新憲法の事前調整を行う草案作成委員会は、公的機関で働く権利に関する条項の草案を作成した。
これにおいて、AKPは、自身の提案に記述された、スカーフを着用する人が公的機関で働くことを可能とする表現を取り下げた。

■MHP「全国民ではなくトルコ国民」

ヒュッリイェト紙の記事によれば、共和人民党(CHP)のルザー・トゥルメン議員が議長を務め、昨日行われた会議において、「トルコ国民」の概念に意見の相違が生じた。民族主義者行動党(MHP)は 最初のパラグラフの「「全国民は公的機関で働く権利を持つ」という文言において、「(全国民の代わりに)トルコ国民」という表現が使われることを求めた。一方AKPは、「公職に従事することにおいて、能力以外のいかなる条件も付されない」という表現を提案した。他の党は、現行憲法における「職務に関する資質」という条件項目を強く主張した。AKPは意見の一致を図るため、スカーフ着用の自由をもたらす表現の1つとして示した提案を断念した。また平和民主党(BDP)の希望に従い、条項には、性差別に反対することを保障する表現も足された。草案作成委員会で取り扱われた条項の注意点は以下の通りである:

「全国民(MHP提案:全トルコ国民)は、(BDP提案:公的機関を利用する、そして)公的機関で働く権利を持つ。(公職への)従事に際し、職務に関する資質以外のいかなる差別も行われず、職務に関する資質は非公開で記録されることにより、性差の平等の原則は守られる。」

この会議のはじめには、「扇動者」という発言を生む議論が起こった。先週、意見がまとまらなかったために、話し合われることのなかった政党の解党に関する条項が、再び議題に挙がった。CHPのシュヘイル・バトゥム議員は、BDP党員でイスタンブル県選出のスッル・スュレイヤ・オンデル議員の「政党の解党ににおいて、政治組織もまた含まれるべき」と言う要求を批判をした。

■「あなたは、政党を、首相が解党させることを望んでいる」

バトゥム議員は、オンデル議員に、「あなたは『政党を、裁判官ではなく首相が解党するように』と言っているのだ」と述べた。オンデル議員は、自分の発言が、このような意味にはなりえないと述べると、バトゥム議員は反論した。これに対し、オンデル議員は立ち上がって、「あなたは扇動者だ。扇動し、ここを混乱させに来たのだ」と叫んだ。激怒した国会議員たちを他のメンバーがなだめた。

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( 翻訳者:田中けやき )
( 記事ID:27532 )